第58軍 (日本軍)

第58軍（だいごじゅうはちぐん）

第58軍は、太平洋戦争末期の1945年4月8日に編成された大日本帝国陸軍の軍です。通称号は「砦（とりで）」で、第17方面軍の戦闘序列に編入され、済州島に配備されました。その主な目的は、アメリカ軍の侵攻に備えることであり、防衛体制の強化が図られました。

編成と配置

1945年4月8日、第58軍は編成され、第17方面軍の指揮下に入りました。済州島は、当時、日本本土防衛の重要な拠点の一つと位置づけられており、その防衛を担う部隊として、第58軍が配置されました。しかし、幸いにもアメリカ軍との直接的な戦闘は発生せず、終戦まで済州島での防衛任務を遂行しました。

終戦まで

第58軍は、アメリカ軍の侵攻に備えていましたが、実際には交戦することなく終戦を迎えました。戦況の推移に伴い、済州島での防衛体制は強化されましたが、その戦力を発揮する機会はありませんでした。

軍の概要

通称号：砦（とりで）
編成時期：1945年（昭和20年）4月8日
最終位置：済州島
上級部隊：第17方面軍

歴代司令官

永津佐比重 中将：1945年4月7日 - 終戦

歴代参謀長

加藤義秀 大佐：1945年4月6日 - 1945年8月19日
木佐木久 少将：1945年8月19日 - 終戦

最終司令部構成

司令官：永津佐比重 中将
参謀長：木佐木久 少将
高級参謀：山本顕弐 中佐
高級副官：小川政二 中佐
兵器部長：大竹修 大佐
経理部員：石井豊記 主計中佐
軍医部員：上村太吉 軍医中佐

最終所属部隊

第58軍は、以下の部隊を傘下に置いていました。

師団
第96師団
第111師団
第121師団
旅団
独立混成第108旅団：平岡力 少将
砲兵部隊
第12砲兵司令部：森戸隆三 大佐
独立野砲兵第6連隊：乾新治 中佐
独立山砲兵第20連隊：朝山小二郎 中佐
野戦重砲兵第16連隊：森山清光 大佐
迫撃砲第29大隊：田口秀夫 少佐
噴進砲第1大隊：岡真樹次 少佐
その他直轄部隊
独立速射砲第32大隊
独立工兵第126大隊
独立工兵第127大隊
独立戦車第14中隊
電信第11連隊：長岡護孝 中佐
第64兵站病院：小堀英夫 少佐

関連項目

近代陸軍の編制

脚注

参考文献に記載されている資料を参照。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
* 福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。


この解説では、第58軍の編成、配置、司令部構成、所属部隊、そして終戦までの経緯について詳細に記述しました。第58軍は、実戦を経験することなく終戦を迎えたため、その歴史はあまり知られていませんが、当時の日本軍の編成や配置を知る上で重要な存在です。

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