第60回朝日新聞社杯競輪祭

第60回朝日新聞社杯競輪祭

2018年11月20日から25日にかけて、小倉競輪場で開催された第60回朝日新聞社杯競輪祭は、競輪界における最高峰のレースであるGI競走の一つです。この大会は、優勝賞金3390万円をかけて、トップクラスの選手たちが激しい戦いを繰り広げました。

大会概要

今大会は、1998年以来20年ぶりに6日間制での開催となり、また、競輪GI史上初となる全日程ナイター開催となりました。これにより、レースは毎日14時30分に第1レースがスタートするという、新たな試みが行われました。

KEIRINグランプリ2018への道

この競輪祭は、同年のKEIRINグランプリ2018への出場権をかけた最後の戦いでもありました。大会開幕前までに、すでに3名の選手がグランプリへの優先出場権を獲得しており、残る6枠を巡って、熾烈な争いが展開されました。

出場権争い

グランプリ出場権は、競輪祭の優勝者、または、競輪祭最終日時点での「選考用賞金獲得額」上位者から選出されます。競輪祭開幕直前の時点で、平原康多、村上義弘、浅井康太の3選手が賞金獲得額上位で出場を確定させていました。

実質的に残されたグランプリの椅子は3つ。この3枠を争う選手たちは、村上博幸、武田豊樹、原田研太朗、渡邉一成、そして決勝戦に進出したメンバーでした。準決勝の結果、村上博幸がグランプリ出場を確定させ、渡邉一成は脱落。決勝戦に進んだメンバーの中で、グランプリ出場を確定させていたのは、優先出場権を得ている脇本雄太と、賞金獲得上位の平原康多、浅井康太の3名のみでした。

決勝戦では、以下の条件で残り2枠が争われることになりました。

脇本、平原、浅井のいずれかが優勝した場合、武田豊樹の出場が確定。残る1枠は、清水裕友、香川雄介、菅田壱道のうち、上位着順の選手が獲得する。
上記3選手以外の選手が優勝した場合、優勝者が確定。清水、香川、菅田のいずれかが2着に入れば確定。3着以下の場合、武田に出場権を奪われる。

決勝戦の結果

決勝戦は、浅井康太がゴール直前で差し切り、2011年以来のGI制覇を果たしました。2着は逃げた脇本、3着には7番手から捲り追い込んだ清水が入り、清水は賞金ランキングで原田を逆転し、グランプリ最後の出場枠を掴み取りました。

レースプログラム

大会は6日間で各選手が5走し、1次予選では着順に応じたポイント制で上位選手が2次予選に進出しました。1走目で1着となった選手は、2走目で別のレースに振り分けられるというルールが採用されました。

また、大会前半3日間には、ガールズケイリン（ガールズグランプリ2018トライアル）が組み込まれ、ガールズグランプリ2018の出場者7名が決定しました。

決勝戦の詳細

決勝戦は、浅井、脇本が先行する展開となり、最終2コーナーからの平原の捲りを柴崎がブロックするも、その隙を突いた浅井が優勝。激しい攻防が繰り広げられました。

特記事項

競輪祭期間中には、業界初のオールS級戦9車立て7R制FI開催「KEIRINフェスティバル in ○○」が実施された。
日刊スポーツの「ニッカンPDF新聞」が連日WEB上で無料提供された。
平成30年度特別競輪統一サイト「キン肉マン 超人ケイリン編」では、ウォーズマンが今大会を担当した。
決勝戦の地上波中継は、テレビ東京系列で放送された。
シリーズ六日間の総売上は、106億5084万1900円で、目標額をクリアした。

競走データ

S級S班では新田祐大と深谷知広が不在となった。
神山雄一郎が競輪祭25回連続出場で表彰された。
初日第9レースでは、3連単の払戻金が117万4990円と、当時のGIにおける最高払戻金額を更新した。
村上義弘が大会連続20回出場を達成し、記念のメダルが贈呈された。
2日目・第5Rの3連単の払戻金は、92万0020円と高額配当となった。
太田竜馬と柴崎淳がGI初優出となった。
平原康多と諸橋愛は、昨年大会の決勝にも出場していた。


この大会は、多くのドラマと記録が生まれた、記憶に残る競輪祭となりました。

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