第74回高松宮記念杯競輪

第74回高松宮記念杯競輪



2023年6月13日から18日にかけて、岸和田[[競輪場]]を舞台に第74回高松宮記念杯競輪が開催されました。この大会は、競輪界における最高峰のレースであるGI競走の一つであり、優勝賞金は4,590万円(副賞込み)と高額です。今大会では、第49回大会(1998年)以来、実に25年ぶりに6日制が復活し、ファンにとっては見逃せない大会となりました。

大会概要



今大会は6日間で各選手が5走するプログラムで実施されました。1次予選では、各選手が2走し、その着順に応じて獲得したポイントの東西別合計上位選手が、4日目の2次予選へと進出しました。特に、東西それぞれの上位9名は「青龍賞」または「白虎賞」に進むことができ、ボーダーラインは東西ともに10ポイントとなりました。

また、大会前半3日間には、新設されたガールズケイリンのGIレース「第1回パールカップ」が組み込まれ、初のガールズケイリンGI覇者を決める戦いが繰り広げられました。

レース詳細



決勝戦



6月18日(日)の第12レースで行われた決勝戦では、脇本雄太選手が新山響平選手を抑えて先行し、その番手を地元大阪の古性優作選手が回る展開となりました。古性選手は最終局面で抜け出し、見事優勝。大会連覇を達成するとともに、自身の通算300勝という節目も飾りました。松浦悠士選手は中団4番手からの捲りを試みましたが、古性選手と稲川翔選手に阻まれました。インコースを進んだ佐藤慎太郎選手が2着に入りました。

パールカップ決勝戦



6月15日(木)の第12レースでは、ガールズケイリン初のGIとなるパールカップの決勝戦が行われ、児玉碧衣選手が初代女王に輝きました。

大会の特徴とトピックス



  • - 岸和田での連続開催: 岸和田[[競輪場]]では、前年に引き続きGIレースが開催され、単独開催としては3年連続8回目となりました。
  • - 入場制限の撤廃: 4年ぶりに、入場制限が撤廃され、多くのファンが会場に足を運びました。
  • - 賞金の大幅増額: 賞金が大幅に増額され、優勝賞金は前回より1,058万円増となりました。
  • - 大阪・関西万博との協賛: 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の協賛レースとして開催され、公式キャラクター「ミャクミャク」も会場に登場しました。
  • - プロ野球とのコラボレーション: 競輪界初の試みとして、プロ野球とのコラボレーションが実現。阪神対千葉ロッテ戦で「岸和田けいりんナイター」と題した冠協賛試合が行われました。また、古性優作選手による始球式や、阪神OBのトークショーなども開催されました。
  • - 豪華ゲスト: 声優の柿原徹也さん、阪神OBの能見篤史さんと矢野燿大さんなど、豪華ゲストが会場を盛り上げました。
  • - 選手宣誓: 初日の開会式では、古性優作選手と柳原真緒選手が選手宣誓を担当しました。
  • - パールカップの売上: パールカップは単独の目標額は設定されませんでしたが、3日間で13億3827万7300円の売上を記録しました。
  • - 大会全体の売上: シリーズ全体の総売上は116億5573万8900円となり、目標額には届きませんでしたが、高松宮記念杯競輪としては2009年以来の116億円超えとなりました。決勝戦の売上額は13億8748万8600円でした。

放送関係



  • - 地上波中継: 決勝戦は日本テレビ系列で全国放送され、武井壮さんや五十嵐亮太さん、そしてパールカップ優勝者の児玉碧衣選手もゲスト出演しました。
  • - BS放送: パールカップ決勝戦はBS日テレで生中継され、ガールズケイリンにちなんで、出演者は全員女性でした。ガールズケイリンのレースがBSで生中継されたのは8年ぶりでした。

レースデータ



  • - S級S班: 3年ぶりにS級S班の全選手が出場しました。しかし、平原康多選手、新田祐大選手、守澤太志選手はそれぞれ敗退となりました。
  • - パールカップ入場曲: パールカップの選手入場曲には『2 The Future』が使用されました。ファンファーレは通常のGI用が使用されました。
  • - 準決勝進出: 青龍賞での失格や欠場により、二次予選4着の選手が準決勝に進出しました。
  • - 決勝進出者: 準決勝3着で決勝に進出したのは松浦悠士選手でした。GI初優出者はいませんでした。脇本選手はオール1着で決勝に進みましたが、6着に終わりました。
  • - 連覇達成: 古性選手は、2016年・2017年の新田選手以来となる連覇を達成。優勝胴上げも復活しました。

まとめ



第74回高松宮記念杯競輪は、6日制の復活やガールズケイリンGIの創設、プロ野球とのコラボレーションなど、多くの話題に彩られた大会となりました。古性優作選手の連覇という偉業に加え、新世代の台頭も予感させるレース展開は、今後の競輪界をさらに盛り上げていくことでしょう。

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