第79回天皇杯・第70回皇后杯全日本総合バスケットボール選手権大会

全日本総合バスケットボール選手権大会、通称「オールジャパン」として知られる国内最高峰のバスケットボール大会の第79回天皇杯・第70回皇后杯が、2003年から2004年にかけて開催されました。この権威ある大会は、2003年 12月28日に開幕し、2004年 1月12日にその幕を閉じています。

大会概要と出場チーム

本大会は、日本国内の社会人、学生、そして各地方ブロックを勝ち抜いた代表チームが一堂に会し、真の日本一を決めるトーナメント形式で行われました。男子部門には、JBL所属チーム、大学連盟からの選抜チーム、そして地方ブロック代表チームが出場。一方、女子部門には、WJBL所属チームに加え、学生チーム、そして地方ブロックを代表するチームが参加し、栄光を目指して熱戦を繰り広げました。

白熱の試合結果

大会期間中、数々のドラマが生まれましたが、中でも注目を集めたのは決勝戦です。

男子決勝

男子の頂点を決める一戦では、アイシンとトヨタ自動車が相まみえました。緊迫した展開の中、アイシンが粘り強いディフェンスと的確なオフェンスでリードを奪い、最終的に73対57のスコアでトヨタ自動車を下しました。この勝利により、アイシンが天皇杯を獲得しました。

女子決勝

女子の皇后杯決勝には、ジャパンエナジーと富士通が進出しました。両チームの持ち味がぶつかり合う激しい試合となりましたが、ジャパンエナジーが終始リードを保ち、102対86で富士通を退けました。これにより、ジャパンエナジーが女子の日本一に輝きました。

大会ベスト5

本大会で特に活躍を見せた選手たちには、栄誉あるベスト5が贈られました。

男子ベスト5

- 青野文彦（松下電器 №31）: 2年連続2度目の受賞
- 折茂武彦（トヨタ自動車 №9）: 3年ぶり2度目の受賞
- 外山英明（アイシン №7）: 初受賞
- 後藤正規（アイシン №6）: 4年連続4度目の受賞
- 佐古賢一（アイシン №2）: 3年ぶり6度目の受賞

アイシンから優勝チーム最多の3名が選出されたほか、長く日本のトップレベルで活躍する選手たちが名を連ねました。

女子ベスト5

- 濱口典子（ジャパンエナジー №15）: 9年連続9度目の受賞
- 大山妙子（ジャパンエナジー №6）: 4年ぶり6度目の受賞
- 川畑宏美（ジャパンエナジー №11）: 2年連続2度目の受賞
- 相澤優子（富士通 №6）: 初受賞
- 永田睦子（シャンソン化粧品 №0）: 6年連続7度目の受賞

女子優勝チームのジャパンエナジーから3名が選ばれ、特に濱口典子選手は驚異的な9年連続受賞を果たしています。

大会運営上の特記事項

本大会においては、いくつかの特別な事情により運営に変更がありました。

女子大会については、大会直後に女子アジア選手権が控えており、これがアテネオリンピックのアジア予選を兼ねていたため、代表チームの準備期間を確保する目的で、通常よりも日程が前倒しされました。女子の競技は2003年 12月28日に始まり、2004年1月4日には決勝戦が行われています。

また、大会開幕日である12月28日まで、メイン会場となる予定だった東京体育館で全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会（ウィンターカップ）が開催されていた影響を受け、大会序盤にあたる1回戦と2回戦の一部試合は、会場を駒沢体育館に移して実施されました。

この第79回天皇杯・第70回皇后杯は、国内バスケットボールの年間スケジュールの中で、JBLスーパーリーグやWJBLといったトップリーグと並んで重要な位置を占める大会として、多くのファンに記憶されています。

もう一度検索

第79回天皇杯・第70回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権大会