笹屋ホテル

笹屋ホテルの歴史と特徴

長野県千曲市、戸倉上山田温泉に佇む笹屋ホテルは、1903年（明治36年）に開業した由緒ある老舗旅館です。八光グループの医療機器メーカーである株式会社八光がホテル事業部として運営しています。

3,000坪の広大な敷地には、美しい鯉が泳ぐ日本庭園が広がります。この庭園は、四季折々の風景を映し出し、訪れる人々を魅了します。また、敷地内には、数寄屋造りの代表的な建築物である「豊年虫」があります。この建物は、旧帝国ホテルを手掛けたフランク・ロイド・ライトに師事した最初の日本人建築家、遠藤新によって1932年（昭和7年）にデザイン・建築されました。登録有形文化財にも指定されており、日本建築の伝統にホテルの機能を取り入れた、斬新なスタイルが特徴です。

笹屋ホテルは、近代観光旅館建築のモデルとなり、その革新的なデザインは、後の建築に大きな影響を与えました。

食の伝統：中華レストラン「杏苑」

笹屋ホテルには、1967年（昭和42年）に開業した中華レストラン「杏苑」があります。「日本中華料理の父」「四川の神様」と称された陳建民が、本格的な四川料理を長野県に広めた場所として知られています。

現在、「杏苑」は、陳建民の息子である赤坂四川飯店社長の陳建一に受け継がれており、その伝統の味が守られています。四川料理の豊かな香りと深い味わいは、多くの美食家を魅了し続けています。

伝統と革新の融合

笹屋ホテルは、日本旅館の伝統を大切に守りながら、常に新しい試みを取り入れてきました。そのため、第125代天皇明仁を始めとする皇族や、1998年（平成10年）の長野オリンピック大会時には、当時の国際オリンピック委員会会長サマランチなど、多くの著名人に愛されています。

笹屋ホテルは、単なる宿泊施設ではなく、日本の歴史と文化、そして食の豊かさを体感できる特別な場所です。その優美な建築、美しい庭園、そして伝統の味は、訪れる人々を魅了し、忘れられない思い出を提供し続けています。

関連人物

上皇明仁
阿部貞著
遠藤新
柿崎順一
志賀直哉
陳建一
陳建民
竹久夢二
フアン・アントニオ・サマランチ
フランク・ロイド・ライト

外部リンク

笹屋ホテル ホームページ
豊年虫 ホームページ
* 杏苑 ホームページ

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