答志郡

答志郡（とうしぐん）

答志郡は、かつて三重県（志摩国）に存在した郡です。1878年（明治11年）に行政区画として発足し、1896年（明治29年）に志摩郡と合併して廃止されました。現在の鳥羽市全域と、志摩市の一部（阿児町安乗・阿児町国府、磯部町栗木広・磯部町桧山・磯部町山原を除く磯部町各大字）が郡域にあたります。

歴史

古代

養老3年（719年）、志摩郡の一部が分立して答志郡が誕生しました。古代には、三河湾に浮かぶ篠島、日間賀島、佐久島も志摩国に含まれていましたが、鎌倉時代に吉良氏の勢力下に入り、三河国幡豆郡に取り込まれました。その後、篠島と日間賀島は尾張藩領となり、尾張国知多[[郡]]に属しました。

近世以降

明治初年、答志郡の全域は鳥羽藩の領地でした。当時の記録によると、鳥羽城下には1つの町と36の村が存在していました。明治4年（1871年）の廃藩置県により鳥羽県、その後度会県、そして明治9年（1876年）には三重県の管轄となりました。

明治11年（1878年）、鳥羽城下が合併し、鳥羽町となりました。翌12年（1879年）には郡区町村編制法の施行により、答志郡が行政区画として発足。「答志英虞郡役所」が鳥羽町に設置され、英虞郡と共に管轄しました。

明治22年（1889年）には町村制が施行され、鳥羽町、答志村、神島村、坂手村、加茂村、鏡浦村、長岡村、的矢村、安乗村、国府村、磯部村の1町10村が発足しました。これらの町村は、現在の鳥羽市または志摩市の一部となっています。

明治29年（1896年）、郡制の施行により、答志郡と英虞郡が合併し、志摩郡が発足。答志郡は廃止されました。

行政

答志郡の行政は、鳥羽町に置かれた「答志英虞郡役所」が管轄していました。この役所は、答志郡と英虞郡の両方を管轄し、郡長が置かれていました。

答志英虞郡役所

所在地: 三重県答志郡鳥羽町字錦町
管轄: 答志郡、英虞郡
役職: 答志・英虞郡長

脚注

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 24 三重県、角川書店、1983年6月1日。ISBN 4040012402。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧
* 南勢

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