箱崎 (福岡市)

箱崎（はこざき）の概要

箱崎は福岡県福岡市東区に位置する町名で、現在は箱崎一丁目から七丁目までがあります。町の面積は209.13ヘクタール、2022年の人口は19,495人で、郵便番号は812-0053です。この地域は古い町並みを残しており、筑前国一の宮である筥崎宮などの歴史的な神社や遺跡が点在しています。

歴史的背景

かつての箱崎地区は、葦津浦や白良浜と名付けられていました。地名の由来は、応神天皇が誕生した際に胞衣を箱に納めて埋めたことに由来するとされています。923年には八幡神を祀る大分宮がこの地に遷座し、日宋貿易の拠点としても知られていました。1274年の文永の役では、蒙古軍が上陸し、筥崎宮が焼かれるという歴史的事件もありました。また、豊臣秀吉の時代には西征の本陣がここに構えられ、千利休が参加した茶会が行われた場所でもあります。1889年には箱崎町が設立され、1911年には九州帝国大学が創立され、その後1940年に福岡市に編入されました。

地理と環境

箱崎は福岡市東区の南部に位置しており、多々良川を挟んで北側には名島があります。周囲には筥松、馬出、東浜、箱崎ふ頭、貝塚団地などの地域が接しています。また、南東部では箱崎船だまりが博多湾と繋がっています。この地域では、農業が古くから行われており、特に葉物野菜の栽培が盛んでしたが、市街化の進展によって農地は減少しました。それでも、ハウス栽培や水耕栽培により通年で小松菜や青ネギが生産されています。

九州大学の跡地

箱崎にはかつて九州大学の本部キャンパスがあり、多くの学生が生活していました。しかし、大学は2005年に福岡市西部郊外の伊都地区に移転し、2018年にそのキャンパスの移転が完了しました。九州大学の跡地では都市基盤の整備が進められていますが、新型コロナウイルスの影響で土地利用の計画には遅れが生じており、詳細はまだ決まっていません。

交通の便

箱崎は交通の便も良好です。JR九州の鹿児島本線が通り、箱崎駅が設置されています。また、福岡市地下鉄の箱崎線もあり、箱崎宮前駅や箱崎九大前駅が利用可能です。市内バスや幹線道路も整備されており、福岡高速1号線の箱崎出入口や国道3号線、福岡県道21号線などがアクセスを支えています。

公共・教育施設

地域には多くの公共施設もあります。福岡県立図書館や福岡市東区役所、福岡県東警察署などが立地しています。また、教育機関としては福岡市立の箱崎中学校や箱崎小学校、東箱崎小学校などがあります。

商業と文化

箱崎ではボックスタウン箱崎や箱崎商店街といった商業施設もあり、地域住民の生活を支えています。また、筥崎宮や貝塚交通公園などの史跡や公園もあり、歴史や文化を感じることができる場所でもあります。

箱崎は歴史的な背景を持つ町でありながら、現代的な交通網や商業施設も整備されており、住みやすい魅力的な地域となっています。

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