箱根国道

箱根国道について

箱根国道は、神奈川県小田原市板橋から足柄下郡箱根町元箱根に至る道路で、現在の国道1号の一部を構成しています。この区間は、神奈川県が管理する国道1号の直轄外区間を含みます。

概要

箱根国道としての区間は以下の通りです。

起点: 神奈川県小田原市板橋（板橋見附交差点）
終点: 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根（元箱根交差点）

また、神奈川県が管理する区間は以下の通りです。

起点: 神奈川県小田原市風祭（箱根口IC）
終点: 神奈川県足柄下郡箱根町箱根（箱根峠IC）

歴史

箱根国道の歴史は、明治時代にさかのぼります。1875年（明治8年）には、小田原宿上方見附から湯本まで、地元住民の私費によって日本初の有料人力車道が開通しました。その後、1904年（明治37年）には小涌谷 - 芦之湯間が開通し、板橋から元箱根までの道路が繋がりました。

しかし、1923年（大正12年）の関東大震災と1931年（昭和6年）の北伊豆地震により、大きな被害を受けました。これらの災害からの復旧を経て、現在の箱根国道に至っています。

年表

1875年（明治8年）5月19日：板橋 - 湯本間に有料の人力車道が開通
1887年（明治20年）：塔ノ沢 - 宮ノ下間に富士屋ホテルが私費で建設した有料人力車道が開通
1904年（明治37年）：小涌谷 - 芦之湯間が開通し、板橋 - 元箱根間が繋がる
1923年（大正12年）9月1日：関東大震災により壊滅的な被害
1925年（大正14年）7月1日：関東大震災からの復旧工事により箱根国道が開通
1931年（昭和6年）11月26日：北伊豆地震により再び壊滅的な被害
1952年（昭和27年）12月4日：新道路法に基づき、一級[[国道]]1号に指定
1965年（昭和40年）4月1日：道路法改正により一般[[国道]]1号となる

道路状況

箱根国道は、一部区間で他の道路と重複しています。

国道138号（小田原市・早川口交差点 - 箱根町・宮ノ下交差点）
神奈川県道75号湯河原箱根仙石原線（箱根町・大芝交差点 - 箱根町・箱根関所南交差点）

道路施設

箱根国道には、歴史的価値の高い道路施設がいくつか存在します。

函嶺洞門、旭橋、千歳橋は、土木学会選奨土木遺産および国の重要文化財に指定されています。

函嶺洞門

函嶺洞門は、1931年（昭和6年）に完成した、片側が開口した鉄筋コンクリート構造のロックシェッドです。そのデザインは中国の王宮をイメージしており、当時としては珍しい構造でした。老朽化と幅員の狭さから、2014年にバイパスが完成し、通行は禁止されました。現在は、函嶺洞門バイパスが利用されています。このバイパスは、東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）のコースにも採用されています。

旭橋・千歳橋

旭橋と千歳橋は、1933年（昭和8年）に完成した鉄筋コンクリート構造の下路式タイドアーチ橋です。旭橋は洋風、千歳橋は和風のデザインが特徴的です。旭橋は、鉄筋コンクリート構造のタイドアーチ橋としては国内最大級の長さを誇ります。

道の駅

箱根峠には、道の駅箱根峠があります。

地理

箱根国道は、神奈川県と静岡県の一部を通過します。

神奈川県：小田原市 - 足柄下郡箱根町
静岡県：田方郡函南町

周辺情報

箱根国道沿いには、多くの観光スポットがあります。

箱根温泉
箱根旧街道
箱根関所
芦ノ湖
箱根登山電車

箱根国道は、歴史と自然が融合した魅力的な道路です。その歴史を辿りながら、美しい風景を楽しんでみてはいかがでしょうか。

もう一度検索