精勤章

精勤章とは

精勤章（せいきんしょう）は、長年にわたり職務に励んだ職員を表彰するために、政府、軍隊、公共機関などが授与する記章（栄章または臂章）です。年功章とも呼ばれ、職員の功績を称える重要な役割を果たします。一般的に、勤続年数に応じて線や矢羽などの形状で表され、制服に着用する資格が与えられます。多くの場合、約5年ごとの勤続を区切りとして、新しい精勤章が授与されます。

様々な組織における精勤章

政府機関における精勤章

日本の政府機関では、農林水産省の地方管理局に勤務する国有林野事業職員に対する精勤章が代表的な例です。勤続20年で二級精勤章、30年で一級精勤章が授与され、長年の貢献を称えます。

自衛隊における精勤章

陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊においても、部隊に所属する自衛官に対する表彰として精勤章が授与されます。自衛隊における精勤章は、自衛隊法施行令および自衛隊法施行規則に規定されており、選考基準に基づいて授与対象者が選ばれます。各幕僚監部や地方総監部の課長などが授与を担当し、序列名簿に基づいて授与が行われます。

戦前の大日本帝国陸軍にも精勤章が存在しましたが、成績優秀な兵士にのみ授与されていました。下士官になると返納する必要がありました。海軍には、精勤章に相当するものとして、名称や授与基準が異なる善行章が存在していました。

地方公共団体・消防機関における精勤章

都道府県や市町村、消防本部、消防協会、消防団などの地方公共団体においても、消防吏員や消防団員を表彰する目的で精勤章が授与されます。表彰記章として、または制服の肘部分に縫い付ける臂章として用いられます。特別区消防団などでは、精勤章ではなく優良章として規定されている例もあります。

少林寺拳法における精勤章

少林寺拳法では、年少部の拳士に対して、昇段・昇級や修行年数に応じて精勤章（袖章）の使用が認められています。一級から四級まで、修行年数に応じて複数の種類が存在します。

一級三年精勤
二級三年精勤
三級三年精勤
三級二年精勤
三級一年精勤
四級三年精勤
四級二年精勤
四級一年精勤

関連事項

表彰
記章
栄章
表彰記章
臂章
行政官
自衛官
消防吏員
消防団員
市町村
消防団
善行章（類似する記章）
優良章（類似する記章）
勲功章
栄誉章
殊勲章
名誉章
功績章
功労章
有功章

精勤章は、長年の努力と功績を称えるための重要なシンボルであり、それぞれの組織において、職員のモチベーション向上や組織への貢献意識を高める役割を果たしています。

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