紀元前351年

紀元前351年は、ローマ暦における重要な年であり、当時「ペティクスとクリスピヌスが共和政ローマ執政官に就任した年」として認識されていました。この年は、ローマ建国紀元403年とも称されますが、今日では西暦（キリスト紀元）が広く普及したため、紀元前351年として一般的に知られています。

各地の紀年法

この年には、様々な紀年法が用いられていました。

干支: 庚午
日本: 皇紀310年、孝安天皇42年
中国: 周 - 顕王18年、秦 - 孝公11年、楚 - 宣王19年、斉 - 威王6年、燕 - 文公11年、趙 - 成侯24年、魏 - 恵王19年、韓 - 昭侯12年
朝鮮: 檀紀1983年
ベトナム: 仏滅紀元194年

主な出来事

この年には、世界各地で様々な出来事が起こりました。

ペルシア帝国

アルタクセルクセス3世がエジプトへの侵攻を断念したことを機に、フェニキアやキプロスがペルシア帝国に対して反旗を翻しました。これはペルシア帝国の権威が揺らぎ始めたことを示す出来事の一つです。

ギリシア

アテナイでは、デモステネスが市民に対し、傭兵への依存を止め、かつての市民軍の復活を訴えました。彼はまた、マケドニア王ピリッポス2世を非難する最初の「ピリッピカ」を行い、ピリッポスの健康状態の悪化を当てにして油断しないよう警告しました。この演説を受け、アテナイは軍備増強を決定しました。

共和政ローマ

ローマでは、エトルリア人勢力がローマ軍に大敗を喫し、ローマへの攻撃を諦めて和平を求めました。また、ガリア人との戦闘では、重い投げ槍「ピルム」が初めて使用されたとリウィウスによって記されています。この年は、平民出身の監察官（ケンソル）が初めて誕生した年でもありました。

中国

中国では、秦の商鞅が魏の固陽を包囲して降伏させました。また、魏は趙の邯鄲の包囲を解き、趙と漳水のほとりで盟約を結びました。さらに、韓では昭侯が申不害を宰相として任用しました。

補足

この紀元前351年は、各地で政治的・軍事的な変動が目立った年であり、後の歴史に大きな影響を与える出来事が多くありました。特に、ギリシアにおけるデモステネスの活動は、マケドニアとの対立を深める上で重要な契機となりました。また、ローマでは平民出身者が要職に就くなど、社会的な変化も進んでいたことがうかがえます。

関連項目

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