紹興 (宋)

紹興（しょうこう）

紹興は、中国・南宋の高宗の治世において使用された元号です。1131年から1162年までの32年間用いられました。

紹興の主な出来事

紹興元年（1131年）
正月元日：即日改元が行われ、新たな時代の幕開けとなりました。
10月26日：越州が紹興府と改められ、この地が政治的に重要な場所となりました。

紹興8年（1138年）
2月22日：臨安が正式に南宋の都と定められ、政治の中心地としての地位を確立しました。

紹興11年（1141年）
11月21日：金との和約が成立しました。これにより、南宋は金に対して君臣関係を結び、毎年歳貢を送ることが定められました。国境は淮水から大散関に設定され、歳貢の内容は銀25万両と絹25万匹でした。
11月26日：高宗が金に対して和約を厳守するという誓いの表文を送りました。
12月29日：南宋の名将、岳飛が処刑されました。

紹興12年（1142年）
正月9日：枢密行府が廃止されました。
3月14日：淮水を渡る私的な往来が厳禁され、国境管理が強化されました。
5月：淮西・京西・陝西に、金との交易を目的とした榷場が設置され、交易が開始されました。
8月29日：徽宗の梓宮が臨安に到着し、皇帝の祖先への敬意が払われました。
11月5日：経界法が施行され、土地制度が整えられました。

紹興15年（1145年）
正月元日：南遷以来、初めてとなる大規模な朝会儀式が行われ、国家の威信が示されました。
閏11月3日：新科明法が廃止され、法体系の見直しが行われました。

紹興16年（1146年）
3月1日：武学が設置され、武士の育成が図られました。
9月25日：市舶司による海上貿易が奨励され、経済の活性化が図られました。

紹興20年（1150年）
4月27日：力田科が設けられ、江浙・福建の民を募って両淮地方の開墾が進められました。
6月21日：民の集会・結社が禁止され、社会秩序の維持が図られました。

紹興21年（1151年）
2月14日：諸州に恵民局が設置され、民の救済が図られました。

紹興22年（1152年）
7月24日：虔州の軍人、斉述が反乱を起こしましたが、後に鎮圧されました。
11月：斉述が誅殺され、反乱は終結しました。

紹興24年（1154年）
5月1日：衢州で反乱が発生しました。
7月24日：南丹州蛮の酋長を始め、宜州界外の諸蛮が帰順し、南宋の勢力が拡大しました。
8月14日：衢州の反乱が平定され、国内の安定が図られました。

紹興25年（1155年）
10月22日：宰相の秦檜が死去しました。

紹興28年（1158年）
6月8日：臨安の皇城に外城が築かれ、防御体制が強化されました。この頃、臨安の建設はほぼ完了しました。

紹興31年（1161年）
2月13日：臨安に行在会子務が設置され、紙幣の発行と管理が行われました。
5月19日：金の使者が南宋に対して侵攻の脅威を示し、欽宗の訃報も伝えられました。
9月5日：金の海陵王が率いる南伐軍が侵攻を開始し、両国間の緊張が高まりました。
10月27日：山東近海で宋の水軍が金の艦隊を破り、海戦で勝利しました。
11月8日：虞允文が長江南岸で海陵王の親征軍を迎え撃ち、采石磯の戦いで勝利しました。
11月27日：海陵王が兵変により殺害され、金軍は撤退しました。

紹興32年（1162年）
6月11日：高宗が退位し、後を孝宗に譲りました。
7月13日：岳飛の官位が復され、遺骸が改葬され、名誉が回復されました。
10月21日：呉璘が率いる宋軍が徳順軍で金軍に敗退し、軍事的な課題が残りました。
11月16日：孝宗が即位し、翌年から「隆興」へ改元されることが決定しました。

紹興のまとめ

紹興年間は、南宋が成立し、国家としての基礎を固めた重要な時期でした。金との和約、岳飛の処刑、臨安の都としての整備、社会制度の改革など、多くの出来事がこの時代に起こりました。これらの出来事は、南宋の歴史を語る上で欠かせない重要な要素です。

関連事項

その他の用法における「紹興」についても言及されることがあります。

もう一度検索