続思春期

映画『続思春期』の詳細解説

『続思春期』は、1953年（昭和28年）に東宝が製作・配給した日本映画です。前年に公開された『思春期』の続編として制作され、監督は本多猪四郎が務めました。脚本は井手俊郎と梅田晴夫が共同で執筆。音楽は芥川也寸志が担当しています。モノクロ、スタンダードサイズで撮影された本作は、当時の若者たちの日常や心の機微を丁寧に描いた青春ドラマとして、今もなお多くの映画ファンに愛されています。

あらすじ

物語は、前作『思春期』の登場人物たちのその後を描いています。主人公の間宮玲子と前川敬太を中心に、それぞれの家庭環境や学校生活における悩み、そして将来への希望や不安が交錯する様子が描かれています。友人や家族との関係を通して、彼らが大人へと成長していく過程が、瑞々しい映像とともに綴られています。

キャスト

本作には、当時の人気俳優たちが多数出演しています。以下に主なキャストと役名を記載します。

間宮玲子：青山京子
前川敬太：久保明
酒井信吉：江原達怡
酒井節子：戸川夕子
酒井信太郎：堺左千夫
松下善助：鈴木豊明
泉六郎：石井伊吉
堀千代子：灰野恵美子
小西玉枝：宮桂子
矢田：林幹
川崎先生：沢村契恵子
谷村先生：小林桂樹
大弓場の女主人：三田照子
小使：安芸津融
運転手：山本廉
教頭：村上冬樹
校長：汐見洋
松下善助の父：瀬良明
泉六郎の母：上遠野澄代
酒井うめ：英百合子
酒井信介：河崎堅男
小西加代：中北千枝子
前川重徳：十朱久雄
前川さわ子：本間文子
間宮きみ：村瀬幸子
間宮順三：小沢栄

スタッフ

映画製作を支えた主なスタッフは以下の通りです。

製作：田中友幸
脚本：井手俊郎、梅田晴夫
音楽：芥川也寸志
撮影：飯村正
美術：北辰雄
録音：宮崎正信
照明：横井総一
助監督：古澤憲吾
監督：本多猪四郎

作品の評価と影響

『続思春期』は、公開当時からそのリアルな描写と、若手俳優たちの熱演が評価されました。特に、本多猪四郎監督の繊細な演出は、観客の心に深く響いたと言われています。また、芥川也寸志が手掛けた音楽は、映画の雰囲気を一層盛り上げ、作品に深みを与えています。

関連情報

本作に関する資料は、東宝の公式サイトや、映画データベースサイトなどで確認することができます。

続 思春期 - ウェイバックマシン（2016年3月26日アーカイブ分） - 東宝WEB SITE 資料室
続思春期 - KINENOTE
続思春期 - 日本映画データベース
続思春期 - allcinema

参考文献

竹内博 編『本多猪四郎全仕事』朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクション〉、2000年5月1日。ISBN 4-257-03592-7。

『続思春期』は、単なる娯楽作品としてだけでなく、当時の社会や若者たちの心情を映し出す貴重な資料としても、その価値が認められています。この作品を通じて、昭和の時代の青春群像劇に触れてみてはいかがでしょうか。

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