織田信旧

織田 信旧の生涯と家族

織田信旧（おだ のぶひさ）は、江戸時代中期の大名で、丹波国柏原藩の第3代藩主として知られています。彼は初代藩主の織田信休の三男として、宝永7年（1710年）に柏原で誕生し、通称は豊次郎や織部と呼ばれました。官位は従五位下の山城守を持ち、高長系織田家の6代目にあたります。

家督相続と幕政への希望

信旧は元文2年（1737年）に、兄である信朝の養子となり、家督を相続しました。同年、3月19日に当時の第8代将軍・徳川吉宗に御目見えを果たし、その後12月16日に従五位下・山城守に叙任されました。元文3年（1738年）には藩主として初めてお国入りを果たす許可を得るなど、順調に藩主としての役割を果たしていきました。

信旧の性格には、外様大名でありながら幕政に参加したいという強い希望があったとされます。その思いに対して、老中だった松平武元からは、家名を傷つけることを恐れられ、思いとどまるように説得されたというエピソードがあります。

家族と後継問題

信旧の家族については、彼には4人の息子がいました。宝暦8年（1758年）3月、長男の元丸と次男の勇千代が早くに亡くなったため、信旧は分家から信憑を養子に迎えました。しかし、その後に三男の信応が誕生したことにより、信憑系と信旧系の間で藩主の地位を巡るお家騒動が生じることになります。

また、信旧の正室は岑姫で、彼女は豊姫、常姫、細川宣紀の十女であり、その家族関係も複雑さを増しています。このような背景から、信旧は家庭内での後継者問題に直面することとなりました。

晩年と死去

彼の生涯は、延享3年（1746年）まで続き、5月21日には江戸藩邸で暮らしていた養母が重体に陥ったため、予定より早く江戸に戻ることが許されました。晩年の信旧は、1790年に柏原で亡くなり、享年74歳でした。彼は柏原の徳源寺に埋葬されています。

まとめ

織田信旧の生涯は、家族や藩主としての責務、幕政への願望が絡み合った複雑なものでした。彼の遺産は、家族を通じて続き、愛着のある柏原藩の歴史に影響を与えたことでしょう。信旧が抱えた問題や期待は、当時の外様大名の役割や家族の在り方を考察する上で興味深いポイントとなります。

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