羅立言

羅立言の生涯と業績

羅立言（ら りつげん）は唐代の官僚であり、その生年は不詳ですが、835年に亡くなったとされています。本貫は宣州宣城県で、彼の生涯の経歴は多彩であり、功績や悲劇が絡み合ったものでした。

若き日と官僚としての歩み

羅立言は、羅歓の子として生まれました。学問に励み、貞元20年（804年）には進士試験に合格し、官僚としての道を歩み始めます。彼は魏博節度使である田弘正の補佐役に任じられ、その後、陽武県令、さらに河陰県令へと昇進します。

その後、宝暦元年（825年）には検校主客員外郎という役職に就き、さらには河陰院塩鉄留後としても知られるようになります。しかし、彼の官僚生活は順風満帆ではありませんでした。宝暦2年（826年）には、買い上げ米の数量を誤魔化し、19000貫を横領したとして告発されました。この事件では、彼の才能を惜しむ塩鉄使が存在し、結果として彼の罪は侍御史の兼官の剥奪にとどまることとなりました。

刺史から司農寺少卿へ

大和9年（835年）、羅立言は廬州刺史として召還された後、司農寺少卿に任命されました。この職務においては、太倉の出納物を管理する重要な役割を担いました。さらに、任命された際には、鄭注に多額の賄賂を贈呈し、李訓の信任を得ることで、京兆少尹および知京兆府事の職務にも就くことになりました。彼の政治的な手腕は、賄賂を通じての権力闘争を象徴するものでした。

甘露の変とその結末

しかし、彼の栄光は長くは続きませんでした。835年11月21日（12月14日）に発生した甘露の変という政変により、宦官を誅殺する計画が失敗に終わり、彼は一族と共に処刑される運命を辿ります。わずか数日後の11月24日（12月17日）には、彼の命が終わることとなりました。このように、羅立言の生涯は、昇進と失脚、権力争いと悲劇が交錯するものでありました。

評価と影響

彼の伝記は『旧唐書』や『新唐書』に収録されており、後世に語り継がれています。羅立言の人生は、唐の時代における権力の裏側や官僚の生き様を知る上で、貴重な資料と言えるでしょう。彼の官僚としての活動や政治的な動向は、唐代の社会情勢を反映しており、研究者にとっても興味深い対象となっています。彼の功績や失敗は、今なお歴史の中で語られることがあり、当時の政治の一端を垣間見ることができるのです。

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