翠富士一成

翠富士一成について

翠富士一成（みどりふじ かずなり）は、1996年8月30日に静岡県焼津市で生まれた現役の大相撲力士です。彼は伊勢ヶ濱部屋に所属しており、最高位は西前頭筆頭にまで上り詰めています。本名は庵原 一成（いはら かずなり）で、身長174cm、体重117kg、血液型はO型です。

アマチュア時代の歩み

彼が相撲に興味を持ったきっかけは、小学校2年生のときに経験した相撲大会での準優勝でした。この悔しい思いから、彼の母親の支えを受け、相撲の道を志しました。元幕下力士の父親のもとで厳しい稽古を重ね、幼少期から全国大会への出場を果たしました。

焼津市立焼津中学校に進学した際、最初は遊びに没頭し相撲を疎かにしていましたが、栗原大介監督の指導により中学3年から再び真剣に取り組むことになり、団体戦で全中8強入りする成果を収めます。

その後、飛龍高校に進学し、インターハイでの優勝経験を持つ傍ら、近畿大学へ進学しましたが、相撲部を退部し大学も中退しました。運命的に故郷に戻った際に、伊勢ヶ濱部屋に入門する機会を得ます。

大相撲入りと成績

2016年9月の場所で彼は初土俵を踏み、20歳という若さで相撲界に足を踏み入れました。同部屋には近畿大学での同期である錦富士もいて、刺激し合いながら成長を続けました。2017年には序二段の優勝決定戦に登場しますが、惨敗を喫しながらも着実に昇進。2020年3月場所で新十両昇進が決まりました。

2021年の1月場所では、自身初の三賞となる技能賞を受賞し、その成績は静岡県出身力士としての歴史的快挙でもありました。しかしその後、ヘルニアによる休場や怪我に苦しむ時期もありました。

2022年には新型コロナウイルスに罹患したものの、無事に復帰し、5月場所には幕内に復帰。2023年には自らの最高成績である西前頭筆頭に昇進し、名実共に大相撲界での地位を確立していきました。

取り口とスタイル

彼の決まり手には肩透かしが多く見られ、特に数回の大会では肩透かしで多くの勝利を収めています。この巧妙な技術から「肩透かし王子」という愛称も付けられています。また、2023年には11年ぶりに割り出しを決めるなど、その取り口に対する評価も高まっています。

人物像

翠富士の名前の由来は、翡翠が磨かれることで光を放つことにちなんでいます。性格は明るく、後輩からも慕われる存在です。相撲部での彼は努力家と評判で、日々の稽古の姿勢が周囲から評価されています。

私生活では、2023年に結婚し、見事なスピード婚の経歴を持つことでも知られています。多趣味でありながら、特に映画鑑賞を好む一面も持っています。

主な成績

2024年7月場所終了時点で、通算成績は283勝232敗、十両部では1回の優勝を果たしており、今後のさらなる活躍が期待される選手です。

彼は過去には大関との対戦でも多くの経験を積んでおり、これからの相撲人生に向けても注目されています。

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