聡ノ富士久志

聡ノ富士 久志（さとのふじ ひさし）

1977年4月15日生まれ、群馬県北群馬郡吉岡町出身のベテラン大[[相撲]]力士。伊勢ヶ濱部屋（入門時は安治川部屋）に所属。本名は松岡 久志（まつおか ひさし）。身長171.0cm、体重103.6kg、血液型はB型。最高位は東幕下55枚目（2005年9月場所）。パスタを好む。

人物

長きにわたり、弓取力士として土俵を盛り上げていることで知られる。2025年1月場所現在、弓取式の最多出場記録保持者。

来歴

前橋商業高等学校時代は柔道部に所属し、有段者の腕前を持つ。安治川部屋の群馬後援会関係者からスカウトを受け、自身の力を試すべく入門を決意。1996年1月場所に安治川部屋から初土俵を踏んだ。同期には栃乃洋、海鵬、燁司、芳東、増健らがいる。入門時の四股名は「安聡富士」。これは所属部屋の名から一字を取ったものである。

初土俵から1年後の1997年9月場所に三段目に昇格するも、怪我に悩まされ、序二段への降格も経験。出世は決して順風満帆ではなかった。2005年9月場所にようやく幕下へ昇進するも、幕下在位はこの1場所のみ。以降は、主に三段目から序二段での相撲が続いた。2008年3月場所からは四股名を現在の「聡ノ富士」に改名している。

年齢を重ねるにつれて引退も考えたというが、2012年5月場所では序二段の優勝決定戦に初めて進出するなど、30代後半以降も好成績を残す場所も見られた。

転機となったのは、部屋の弟弟子である日馬富士の横綱昇進である。2012年9月場所後に日馬富士が横綱になったことで、伊勢ヶ濱部屋から弓取り力士を出すことになり、白羽の矢が立ったのが聡ノ富士だった。2012年の秋巡業から弓取式を担当。2013年1月場所からは本場所の弓取式も担当し、日馬富士の引退後、2018年1月場所まで務め上げた。2021年9月場所では、当時の弓取り担当であった将豊竜が負傷したため、急遽2日目から弓取式の代役を務め、弓取り力士の最高齢記録を更新。本人は「年も年なので見せられる体ではないけど、何とかやっています」と謙遜した。

その後、2021年11月場所以降は、同じ伊勢ヶ濱部屋の照ノ富士が横綱に昇進したため、正式に弓取り式を担当することとなった。2023年7月場所では不整脈により10日目から休場。翌9月場所では、初土俵以来165場所ぶりに序ノ口へ陥落した。同場所では照ノ富士も休場したため、2日目までで弓取り担当を降板（後任は勇輝）。しかし、2024年1月場所に照ノ富士が復帰したことに伴い、自身も弓取り担当に復帰を果たした。

そして2024年7月17日、江戸の華重信が持つ弓取り式最多637回に並び、翌18日には単独最多となる638回目の弓取り式を挙行し、新たな歴史を刻んだ。

人物・取り口

日馬富士が横綱に在位していた時期とほぼ同じ期間、弓取式を務め、堅実でありながらも豪快さを兼ね備えた弓取りは高く評価されている。また、弓取を一度も失敗したことがないと豪語する。

得意技は居反り。2020年7月場所2日目までに16度も決めている。

また、ちゃんこの腕前もプロ級。自己流と称しながらも、部屋の力士からは「聡ノ富士さんは、本当に何でも作れるんです」と絶賛されている。鍋料理はもちろんのこと、唐揚げやパスタ、さらにはフレンチトーストなどのスイーツまで手作りし、その腕前を披露している。

主な成績

2025年1月場所終了現在

通算成績：566勝617敗21休（173場所）

改名歴

安聡富士 久志（あさとふじ ひさし）：1996年1月場所 - 2008年1月場所
* 聡ノ富士 久志（さとのふじ ひさし）：2008年3月場所 -

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