脈動変光星

脈動変光星とは

脈動変光星は、恒星が収縮と膨張を繰り返すことによって明るさが変化する星の一種です。変光の仕組みとしては、全体が均一に膨張・収縮する「動径脈動」と、特定の部分が波のように変化する「非動径脈動」があり、異なるタイプの脈動変光星はそれぞれ特有の特徴を持っています。

カタログと分類

2015年までに発表された変光星総合カタログ（GCVS）には約4万8000の変光星が登録されており、その中で脈動変光星は約2万4000個を占めています。特に、こと座RR型とミラ型の脈動変光星が多く、これらは各々7500個と6800個近く見つかっています。その他にも半規則型や不規則型の星も存在します。

主要な脈動変光星のタイプ

• - はくちょう座α型変光星（ACYG）: 明るい青色超巨星または白色超巨星。変光範囲は0.1等級以下です。
• - ケフェウス座β型変光星（BCEP）: B型巨星または準巨星で、変光範囲は0.1等級以下。
• - ケフェイド変光星（CEP）: 特定の周期で明るさが変わる脈動変光星で、標準光源とされています。
• - 半規則型変光星（SR）: 不規則な周期性を持つ赤色巨星や超巨星が含まれ、変光の幅と周期は様々です。
• - 不規則型（L）: 明るさが不規則に変化する星ですが、全体的に変光範囲は小さいです。

代表的な脈動変光星

1. こと座RR型変光星: 短周期の変光星であり、通常の周期は1日以下です。
2. ミラ型変光星: 周期が100日から1000日であり、観測が容易でアマチュア天文学者に人気があります。
3. はくちょう座CO星: 明るさの変化が穏やかな不規則型。
4. たて座δ型変光星（DSCT）: 短い周期でどうにか一定の光度を保ちながら変光します。
5. ほうおう座SX型変光星（SXPHE）: 短い周期で明るさが変わる矮星タイプです。

脈動変光星の観測

これらの脈動変光星の観測は天文学的な研究や時間の測定において重要な役割を果たします。特に、ケフェイド変光星は距離測定の基準としても知られており、その明るさの変化から多くの情報を得ることができます。アマチュア天文学者によっても日々観測され、データが収集され続けています。

結論

脈動変光星はその観測のしやすさと多様性から、天文学における非常に重要な研究対象です。このような変光星の特性を理解することで、宇宙の様々な側面を探る手助けとなります。これらの星々の研究が進むことで、我々の宇宙観がより豊かになっていくことが期待されます。

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