臼井 (つくば市)

茨城県つくば市臼井地区の詳細

地理

臼井地区は、茨城県つくば市の北部に位置し、筑波山の南麓に広がっています。旧筑波町北東部に属し、筑波研究学園都市周辺開発地区に含まれています。山からの豊かな沢水に恵まれ、農業が盛んな地域です。地区内には、臼井、立野、六所の3つの集落があります。

主な河川・滝・沢:

河川: 男女川、逆川（鴨井川・酒香川）、橘川
滝: 六所の滝
沢: 六所沢、立野沢

隣接地域:

北：つくば市筑波
東：石岡市小幡
南：つくば市神郡
西：つくば市筑波（飛地）、沼田

学区

小・中学校は、秀峰筑波義務教育学校の学区となります。

歴史

臼井地区には、縄文時代中期からの遺跡が数多く残されており、小字臼井、六所、立野、裳萩津で発見されています。特に裳萩津遺跡からは、土師器や須恵器が出土しています。裳萩津は、奈良時代に歌垣が行われた「裳羽服津」と考えられ、「夫女が原」とも呼ばれていました。

主な遺跡・古墳:

赤塚古墳群
七三塚古墳群
臼井古墳群（3つの円墳）
燧ヶ池古墳群（6つの円墳）
十三塚遺跡（水城を思わせる遺構）

また、南隣の神郡と同様に、臼井にも古代の条里制遺構が存在しましたが、1979年の耕地整理によって失われました。

文字による記録では、1595年の佐竹義宣の知行充行状に「臼井」の記載があります。江戸時代には常陸国筑波郡に属し、支配者が目まぐるしく変わりました。佐竹氏領から始まり、天領、真壁藩領、旗本井上氏領、護持院領、そして幕末には筑波山神社領となりました。元禄年間には近隣の村と水争いや山林所有を巡る争いを繰り広げ、支配者である護持院に強訴することもあったと記録されています。農村として発展する一方で、筑波山への登山口としても栄え、幕末には水車を利用した製粉や油搾りが行われていました。

明治以降は大字として存続し、1966年には筑波山の観光開発が原因で山津波が発生しました。1989年には、都市住民が自然や農村を体験できる「筑波ふれあいの里」が開業しました。ふれあいの里は、宿泊・研修施設に加え、遊歩道や冒険広場、展示館、各種体験施設などを備えています。

近年は、農業従事者の減少により耕作放棄地が増加し、イノシシなどの食害や過疎化が深刻化しています。しかし、地域住民によるまちづくり活動も活発に行われており、里山整備によって発見された滝を「六所の滝」と命名したり、筑波大学と連携して古民家を移築し、グリーンツーリズムの拠点とするなど、新たな取り組みが進められています。

沿革

1889年（明治22年）：町村制施行により筑波郡田井村大字臼井となる。
1955年（昭和30年）：田井村が筑波町、北条町、小田村と合併し、筑波郡筑波町大字臼井となる。
1988年（昭和63年）：筑波町がつくば市と合併し、つくば市大字臼井となる。
2002年（平成14年）：住所から「大字」表記が撤廃され、つくば市臼井となる。

地名の由来

地名の由来には諸説あります。

澄んだ水が涸れることのなかった井戸「薄井」にちなむ説。
井戸の形が碓に似ていたことから「碓井」と呼ばれた説。

世帯数と人口

2017年8月1日時点では、世帯数と人口は以下の通りです。（具体的な数値はinputに無いため割愛）

交通

つくばエクスプレスつくば駅から車で北へ約40分の距離にあります。

公共交通:

つくタク

道路:

茨城県道139号筑波山公園線（つくば道）
茨城県道236号筑波公園永井線（表筑波スカイライン）

主要施設

つくば市筑波ふれあいの里
常陸牛料理 ひたち野
特定非営利活動法人 自然生クラブ
つくばねカントリークラブ（敷地の一部）

寺社

飯名神社
蔵王神社
旧・六所神社（現在は蚕影神社に合祀。跡地は「六所皇大神宮跡」として整備）

参考文献

「角川日本地名大辞典 8 茨城県」
「茨城県 郷土資料事典 観光と旅」

関連項目

つくば市
筑波研究学園都市
北条米

外部リンク

2009年・冬 茨城県つくば市臼井地区 - 山田養蜂場

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