花田真人

花田 真人（はなだ まさと）氏は、1977年10月25日生まれ、福岡県福岡市東区出身の元プロ野球選手です。ポジションは投手で、現役時代はヤクルトスワローズ一筋でプレーしました。

プロ入り前

柳川高等学校の絶対的エースとして、1995年夏の第77回全国高等学校野球選手権大会に出場。1回戦と2回戦では、いずれも相手に自責点を与えることなく完投し、チームを勝利に導きました。3回戦では敦賀気比高校との激闘となり、延長15回途中まで力投を見せましたが、自責点1を喫し惜しくも敗退。大会後には、高校野球日本代表に選ばれるなど、その実力が評価されました。

高校卒業後、中央大学法学部に進学。硬式野球部では、後に読売ジャイアンツで名捕手として活躍する阿部慎之助氏とバッテリーを組み、チームの中心選手として活躍しました。特に1999年春季リーグでは、その優れた投球で2部最優秀投手に輝き、中央大学の東都大学リーグ1部昇格に大きく貢献しました。大学通算成績は、2部リーグで16勝5敗、1部リーグでは1勝7敗という記録を残しています。大学での実績が認められ、同年のドラフト会議でヤクルトスワローズから5位指名を受け、プロへの扉を開きました。

プロ入り後

2000年にヤクルトスワローズに入団。プロ初登板は2000年5月27日の対阪神タイガース戦（千葉マリンスタジアム）で、救援投手としてマウンドに上がり無失点に抑えました。この試合で、新庄剛志氏からプロ入り初の奪三振を記録しています。

プロ初勝利は2002年8月10日、横浜ベイスターズ戦（明治神宮野球場）でのことでした。この試合では救援登板しただけでなく、打席では自らのバットでライト方向へ2点適時三塁打を放つという、投打にわたる活躍でチームを勝利に導き、記念すべき初勝利を手にしました。同年10月17日には広島東洋カープ戦（明治神宮野球場）で初先発登板を果たし、翌2003年5月4日の阪神タイガース戦（阪神甲子園球場）では初先発勝利を挙げています。しかし、2003年は先発陣の不安定さから先発に回る機会が増えたものの、自身も腰痛により離脱するなど、安定した成績を残すまでには至りませんでした。

転機となったのは2005年です。この年、一軍に定着し、主に中継ぎとして40試合に登板。続く2006年には、投球の幅を広げ、冷静なマウンド運びでセットアッパーとしての地位を確立しました。ブルペン陣の一角として、勝ち試合の終盤を任され、自己最多となる51試合に登板。4勝2敗、防御率3.33という見事な成績を残し、チームを支えました。

2007年シーズン序盤は調子を崩し二軍での調整が続きましたが、チームの投手陣が苦しい状況となったこともあり、7月28日に再び一軍登録されます。8月8日の横浜ベイスターズ戦（明治神宮野球場）では、9回二死から登板し、打者を三振に打ち取ってプロ入り初のセーブを記録。さらに3日後の8月11日には早くも2セーブ目を挙げました。そして8月14日の試合では、満塁のピンチで見事併殺に打ち取る投球を見せ、このシーズン初勝利を挙げるなど、復調の兆しを見せました。

2009年10月26日、球団から戦力外通告を受け、現役引退を表明。現役最後の登板となったのは、シーズン最終戦の10月12日、読売ジャイアンツ戦（明治神宮野球場）でした。7回表からマウンドに上がり、打者一人を打ち取って降板。この時、中央大学の1年後輩にあたる巨人軍の阿部慎之助氏から花束を渡され、感極まって涙を流す一幕もありました。試合後には、同じく引退する城石憲之氏と共に引退セレモニーが催され、多くのファンに見守られながらグラウンドに別れを告げました。

記録

投手記録

初登板：2000年5月27日、対阪神タイガース8回戦（千葉マリンスタジアム）
初奪三振：同上、相手は新庄剛志
初勝利：2002年8月10日、対横浜ベイスターズ18回戦（明治神宮野球場）
初先発登板：2002年10月17日、対広島東洋カープ28回戦（明治神宮野球場）
初先発勝利：2003年5月4日、対阪神タイガース8回戦（阪神甲子園球場）
初ホールド：2005年8月30日、対読売ジャイアンツ15回戦（大阪ドーム）
初セーブ：2007年8月8日、対横浜ベイスターズ9回戦（明治神宮野球場）

打撃記録

初安打・初打点：2002年8月10日、対横浜ベイスターズ18回戦（明治神宮野球場）、杉本友から2点適時三塁打

背番号

* 24 （2000年 - 2009年）

引退後

現役引退後は、2010年から株式会社ヤクルト本社に勤務しています。また、2017年からは母校である中央大学の臨時投手コーチに就任し、後進の指導にもあたっています。2019年11月27日放送のテレビ番組『じゅん散歩』（テレビ朝日）に、汐留エリアの紹介VTRで出演したこともあります。

もう一度検索