花蓮駅

花蓮駅：台湾東部の鉄道要衝

花蓮駅は、台湾東部に位置する花蓮県花蓮市にある台湾鉄路管理局（台鉄）の駅です。北廻線、台東線、花蓮臨港線の3路線が接続する要衝であり、特に北廻線と台東線は旅客輸送において重要な役割を担っています。特等駅に指定されており、全ての列車が停車します。観光客に人気の太魯閣峡谷へのアクセス拠点としても知られています。

歴史

花蓮駅は、現在の場所に移転する以前は「旧花蓮駅」として知られていました。旧花蓮駅の所在地は、かつては「洄瀾港」と呼ばれ、現在の花蓮港にあたります。

• - 1979年2月7日: 北廻線の和平駅から花蓮新駅（現在の花蓮駅）までの区間が開通。翌日に正式開業しました。
• - 1980年2月1日: 北廻線が南聖湖駅（現在の蘇澳新駅）から花蓮新駅まで全線開通し、駅コード051の使用が開始されました。
• - 1982年6月27日: 台東線の改軌工事が完了し、北廻線との直通運転が開始されました。
• - 1982年7月1日: 花蓮新駅が「花蓮駅」に改名されました。
• - 1990年10月10日: 後站（西口）の駅舎が使用開始されました。
• - 2003年7月4日: 北廻線の電化竣工式典が花蓮駅で開催されました。
• - 2011年夏: 花蓮臨港線の当駅までの三角線が廃止され、花蓮臨港線への列車は全て北埔駅経由となりました。
• - 2014年7月19日: 1等駅から特等駅に昇格。記念切符が発売されましたが、25分で完売しました。
• - 2018年10月3日: 新橋上駅舎が供用開始されました。
• - 2019年9月19日: 前站（東口）の新出口が供用開始されました。
• - 2021年3月21日: 花蓮特産の「蛇紋石」（重量1t）が駅西側の通路に吊下げ展示されました。

旧花蓮駅

現在の花蓮駅ができる以前に使われていた旧花蓮駅は、1982年に廃駅となりました。その後、旧線の施設や跡地を再利用し、鉄道遊廊商圏として整備されました。旧駅舎内には、日本統治時代に設立された「鉄道部花蓮港出張所」が鉄道文化館として公開されています。また、東部幹線敷設工事で亡くなった作業員のための「奉公献身紀念碑」も残っていますが、国民党軍によって「接収紀念碑」と文字が彫り直されています。

旧花蓮駅の年表

• - 1910年3月1日: 軽便鉄道が花蓮港と鳳林間で営業開始。
• - 1910年12月16日: 軽便鉄道が廃止され、総督府鉄道花蓮港駅が開業。
• - 1944年10月12日: 米軍の空襲により駅舎が損壊。
• - 1949年6月24日: 駅舎が再建。
• - 1951年1月15日: 花蓮港駅が花蓮駅に改名（同日、東花蓮港駅が花蓮港駅に改名）。
• - 1981年2月: 旧花蓮駅が使用停止となり、駅の通しコード047も使用停止。花蓮客運のバスターミナルのみが残る。
• - 1982年7月1日: 新駅に駅名が移転する形で旧花蓮駅が正式に廃止。
• - 1992年9月: 旧花蓮駅が撤去。

駅構造

花蓮駅は、島式ホーム2面4線、単式ホーム1面1線、合計3面5線の地上駅です。その他、側線が多数存在します。また、後站（西口）も設けられています。

利用状況

花蓮駅は、台湾東部の鉄道輸送における重要な駅であり、多くの観光客や地元住民が利用しています。特に、太魯閣峡谷への観光客が多く、駅周辺は賑わっています。

駅周辺

花蓮駅周辺には、以下の施設があります。

• - 花蓮機廠
• - 美崙渓
• - 美崙山
• - 美崙山公園
• - 仏教慈済総合医院
• - 花蓮影城
• - 慈済大学中央キャンパス（校区）
• - 国立花蓮高級商業職業学校
• - 国立花蓮高級農業職業学校
• - 花蓮県花蓮市中華国民小学
• - 康橋大飯店 花蓮駅前館（ホテル）

バス路線

駅前には、花蓮客運などのバス路線が発着しており、市内各地や周辺地域へのアクセスが可能です。

隣の駅

台湾鉄路

• - 北廻線: 北埔駅 - 花蓮駅
• - 台東線: 花蓮駅 - 吉安駅
• - 台東線（旧線）: 民立駅 - 花蓮（旧）駅 - 田浦駅
• - 花蓮臨港線（廃止）: 花蓮駅 - （嘉新信号場） - 花蓮港駅

花蓮駅は、台湾東部の重要な鉄道駅として、その役割を果たし続けています。駅舎の改築や周辺施設の整備も進められており、今後も利便性が向上していくことが期待されます。

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