苗木勘太郎室

苗木勘太郎室（なえきかんたろうしつ）

苗木勘太郎室は、生没年不詳の戦国時代の女性です。織田信秀の四女で、織田信長の姉妹にあたります。名前は記録に残されていません。

生涯

諸系図によると、彼女は東美濃の有力国衆であった苗木遠山氏との関係を強化するため、苗木勘太郎に嫁いだとされています。苗木勘太郎は、一般的には遠山直廉であると考えられていますが、結婚の時期や詳細な経緯については不明な点が多いです。

織田信秀の妹であるおつやの方が岩村遠山氏の遠山景任に嫁いでいたこともあり、織田氏と遠山氏は婚姻関係を重ねていました。

永禄8年（1565年）、金山城の森可成と米田城の肥田玄蕃允が武田軍に攻撃された後、織田信長は苗木勘太郎室が産んだ娘を養女としました。その娘を武田信玄との同盟のために、武田勝頼との婚約をまとめました。この娘が後の龍勝院であり、勝頼の嫡男である信勝を産みますが、元亀2年（1571年）9月16日に亡くなりました。

苗木勘太郎室自身の生没年については、詳しい記録は残っていません。

補足

苗木勘太郎室は、織田家と美濃の有力豪族・遠山氏との関係を深める上で重要な役割を果たしました。また、彼女の娘が武田勝頼に嫁いだことで、織田家と武田家の同盟関係を築く上で重要な役割を果たしました。彼女の生涯は不明な点も多いですが、戦国時代の女性として、歴史に名を残しています。

参考資料

西ヶ谷恭弘『考証織田信長事典』東京堂出版、2000年。ISBN 4490105509。
堀田正敦 編「国立国会図書館デジタルコレクション 織田氏」『寛政重修諸家譜』 114巻。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2577406/42 国立国会図書館デジタルコレクション。

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