若江鏡神社

若江鏡神社の概要

若江鏡神社（わかえかがみじんじゃ）は大阪府東大阪市の若江南町にある由緒ある神社です。この神社は、式内社として知られ、旧社格は郷社に位置付けられています。主祭神には大伊迦槌大神と仲哀天皇が祀られ、相殿には神功皇后がいます。

歴史

この神社の創建時期は明らかではありませんが、『日本文徳天皇実録』において831年、河内国の大雷火明神が従五位下に昇進したとの記録があり、これが若江鏡神社を指すと考えられています。また、927年に編纂された『延喜式神名帳』にも名を連ねています。

若江鏡神社は、近隣の若江城の城主たちによっても崇敬を受けてきました。特に畠山政長から三好義継までの歴代の城主が、この神社に対して深い敬意を持っていました。

しかし、歴史の中で大きな試練もありました。1615年には大坂夏の陣の一環として行われた若江の戦いで、神社は火災に見舞われ、社殿や神宝の多くが失われました。それでも、江戸時代の1828年に本殿が再建され、以降も地域の人々に守られてきました。明治時代の1872年に郷社に列せられ、1908年には神饌幣帛料供進社として指定されています。

境内の特徴

若江鏡神社の境内には、本殿や拝殿、社務所などが存在しています。本殿は1838年に再建され、東大阪市の指定有形文化財として認定されています。この社殿は、文化文政時代に建設された貴重な建築物で、一間社流造の社殿2棟が相殿を挟む形状をしている点が特に珍しい特徴です。

他にも、彼女が三韓征伐から帰る際に立ち寄ったとされる鏡塚や遥拝所、さまざまな摂・末社があり、天照皇大神社や塚本稲荷社、熊野権現社、水神社、八雲歓喜天社、ご縁地蔵社などが含まれています。特にご縁地蔵社は神仏習合の名残が見られ、地蔵尊を祀っています。

文化財

若江鏡神社では、いくつかの重要な文化財が保存されています。特に1974年には本殿が東大阪市の指定有形文化財に認定され、附属品として斗帳も2帳付きます。また、元禄11年（1699年）に奉納された600巻の大般若経木箱も、雨乞いの際に使われた貴重な品です。

祭事

若江鏡神社では、毎年多くの祭事が行われています。特に例大祭が10月10日に行われ、この日に訪れる人々には特別な意味があります。地域の人たちにとっても、この神社は大切な存在であり、地元の文化や伝統を支える重要な拠点と言えるでしょう。

若江鏡神社は、歴史的、文化的な側面から見ても非常に魅力的な神社であり、訪れる人々に様々な感動を与える場所です。

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