茨城県立石岡第一高等学校

茨城県立石岡第一高等学校

概要

茨城県立石岡第一高等学校は、茨城県石岡市石岡一丁目に所在する公立の高等学校です。2007年4月には、茨城県立八郷高等学校と統合し、新たな歩みを始めました。この統合に際し、校名は従前の「茨城県立石岡第一高等学校」が引き継がれ、制服はデザインが改められましたが、校歌や校舎は旧石岡第一高等学校のものが引き続き使用されています。

学校の教育方針を示す校訓は現在「誠実・自治・博愛」ですが、開校当初は「忠実・勤労・奉公」でした。学校の歴史の中で、商業科の設置が検討された時期もありましたが、これは実現しませんでした。生徒構成においても変化が見られ、1980年代初頭には男子生徒が圧倒的に多数を占めていましたが、2011年には女子生徒の比率が大きく増加しました。

設置学科

本校には以下の学科が設置されています。

全日制課程

普通科
園芸科
造園科

定時制課程

普通科

沿革

本校は1910年（明治43年）3月14日、文部省告示により実業学校乙種に準じる茨城県新治郡立農学校として開校しました。最初の入学式は同年4月16日に石岡高等小学校の校舎で行われました。1912年（明治45年）3月26日には、第1回卒業式が開催されました。

大正時代に入り、1920年（大正9年）11月には新治郡会で校舎の新築移転が決定。1922年（大正11年）4月には、現在の山王台の地へ移転し、同年11月27日には新校舎の落成式が催されました。翌1923年（大正12年）3月17日には茨城県へ移管され、茨城県立石岡農学校と改称されるとともに、実業学校甲種に昇格しました。

昭和時代には、1938年（昭和13年）から医薬品の原料となるロベリアソウの栽培を開始。第二次世界大戦中の1943年から1944年にかけては、生徒が行方郡や久慈郡へ農作業や道路建設工事のため派遣され、北海道での畑作にも従事するなど、学徒動員が行われました。また、この時期に校舎の大半が大日本帝国海軍に接収されています。

戦後の学制改革に伴い、1948年（昭和23年）4月1日には茨城県立石岡高等学校と改称され、普通科が設置されました。翌1949年（昭和24年）4月1日には、現在の名称である茨城県立石岡第一高等学校に改称され、定時制課程も設置されました。

1964年（昭和39年）には新設の茨城県立石岡商業高等学校に一時的に校舎の一部を貸与しましたが、同校は同年中に移転しました。1979年（昭和54年）には創立70周年記念事業として、校舎本館や特別教室などの施設整備が行われました。

近年の大きな出来事としては、2007年（平成19年）4月の茨城県立八郷高等学校との統合があります。また、2019年（平成31年）3月には、本校の野球部が第91回選抜高等学校野球大会に21世紀枠として初めて出場し、その名を全国に広めました。

開校の経緯

本校の設立は、明治末期における石岡町と土浦町の郡役所移転を巡る対立が背景にあります。当時の新治郡長であった和知忠順氏が、この対立を解消するため、石岡町に郡立の農学校を開設するという提案を行い、両町がこれを受け入れたことで、本校の設立が実現しました。

開校当初の教育目標は「郡内の中流農民の育成」であり、水田・畑・桑畑の耕作や家畜飼育など、実践的な農業教育が行われていました。

交通

本校は、JR常磐線石岡駅東口より徒歩約5分と、鉄道駅に非常に近い場所に位置しています。また、常磐自動車道千代田石岡インターチェンジからも自動車で約10分でアクセス可能です。

著名な出身者

坪井透（元かすみがうら市長）
滝平二郎（切り絵作家）
坂本俊彦（元行方市長）
谷島洋司（石岡市長）
久保田健一郎（元石岡市長）
桜井青（ミュージシャン、デザイナー）

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