菅野博文

菅野博文（かんの ひろふみ）

プロフィール

1947年、東京都出身のチェロ奏者。昭和音楽大学名誉教授。

略歴

桐朋学園子供のための音楽教室でチェロを始め、齋藤秀雄に師事。桐朋学園高校、桐朋学園大学を経て、本格的な音楽の道へ進む。

1969年、第38回NHK毎日コンクール（現・日本音楽コンクール）チェロ部門で第1位、海外派遣コンクールでも第1位を獲得し、その才能を広く知らしめる。

1970年、スイスに渡り、巨匠ピエール・フルニエに師事。さらに1972年にはアメリカに渡り、インディアナ大学でヤーノシュ・シュタルケルに師事し、研鑽を積む。

1974年、第5回チャイコフスキー国際コンクールチェロ部門で第3位に入賞。同時に、ソ連作曲家課題曲優秀演奏者特別賞も受賞し、国際的な評価を確立。

1975年、日本でデビューリサイタルを開催。翌1976年、アメリカのケンタッキー大学レキシントン校で助教授を務めた後、フィラデルフィアのテンプル大学で准教授に就任。

チェスナットヒルズ・レジデントトリオ、ファカルティトリオ、テンプルトリオの一員として、アメリカを中心に演奏活動を展開。

1981年からは日本を拠点に活動。ソロ奏者としてだけでなく、室内楽奏者としても国内外で精力的に演奏活動を展開している。また、後進の指導にも力を注ぎ、昭和音楽大学では名誉教授として、多くの音楽家を育成している。その指導はチェロ奏者のみならず、幅広い分野の音楽家に影響を与えている。

使用楽器は、昭和音楽大学が所蔵する銘器ヨーゼフ・グァルネリウス（1689年製作）であった。

紀尾井シンフォニエッタ東京、紀尾井ホール室内管弦楽団に所属していた。

近年では、ヴァイオリニストのジェラール・プーレ、ピアニストの戸室玄と共演を重ねている。

人物

猫好きとして知られ、また、マクドナルドを好む一面も持つ。

演奏スタイルと評価

菅野の演奏スタイルは、他の演奏家と比較して際立っており、その個性的な演奏は多くの聴衆を魅了し続けている。

ダニール・シャフランは、彼の演奏を「個性的で際立っていた」と評している。

ディスコグラフィー

高田三郎:器楽作品集：高田江里、松田洋子、菅野博文、高田三郎 ASIN B00006JOSL
三善晃:ギターのための作品：芳志戸幹雄、戸田弥生、松野弘明、店村眞積、菅野博文 ASIN B0002FQO5I

参考文献

語り継ぐ齋藤秀雄のチェロ教育（音楽之友社）ISBN 4276201667
井上頼豊／長谷川武久 編 1998年

脚注

The V Tchaikovsky International Contest, June 11 - July 4, 1974. Winner of the cello player contest Hirofumi Kanno (Japan), third prize.

外部リンク

Hirofumi kanno
紀尾井シンフォニエッタ東京
昭和音楽大学
語り継ぐ斎藤秀雄のチェロ教育
ジェラール・プーレ
* ピアニスト 戸室玄

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