萱場順治

萱場順治：東京の区長を歴任した官吏

萱場順治（かやば じゅんじ、1891年12月14日 - 1967年4月1日）は、昭和時代前期に東京市（現在の東京都）で複数の区長を歴任した官吏です。その行政手腕と地域社会への貢献は、今日の東京の礎を築いたと言えるでしょう。

生い立ちと初期の経歴

1891年（明治24年）12月14日、萱場留治の長男として宮城県に生まれた萱場順治は、内務省に入省後、1921年（大正10年）に東京市へ転じます。そこで、監査局勤務、財務局収納課長、職員課長といった要職を歴任し、行政官としてのキャリアをスタートさせました。

区長としての活躍

1936年（昭和11年）7月、萱場は京橋区長に就任します。京橋区長としての任期は翌年11月までと短い期間でしたが、その後も土木局庶務課長、国民精神総動員実行部長、産業局北京出張所長といった要職を歴任し、幅広い分野で行政手腕を発揮しました。

1940年（昭和15年）には本郷区長に就任。同年12月26日には麹町区長に転じ、1942年（昭和17年）9月3日まで務めました。さらに1943年（昭和18年）6月には日本橋区長に就任し、1945年（昭和20年）12月までその任を務め上げました。このように、萱場は激動の時代に東京市の重要な区長を歴任し、それぞれの地域特性に合わせた行政運営に尽力しました。

その他の活動

区長としての職務以外にも、萱場は国民精神総動員運動や産業振興など、多岐にわたる分野で活躍しました。特に、産業局北京出張所長としての経験は、国際的な視野を養う上で重要な役割を果たしたと考えられます。

死去とその後

1967年（昭和42年）4月1日、萱場順治は食道癌のため75歳で死去しました。その功績を称え、同年4月7日には従四位勲三等瑞宝章が贈られました。墓所は多磨霊園にあり、その生涯を偲ぶことができます。

人物

萱場順治は、几帳面で実直な人柄であったと伝えられています。また、常に住民の視点に立ち、地域社会の発展に尽力する姿勢は、多くの人々に感銘を与えました。その功績は、今日の東京の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

参考文献

* 帝国秘密探偵社 編『大衆人事録 第14版 東京篇』帝国秘密探偵社、[1942年]]。[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1683373。

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