葉月さな
葉月さな（はづき さな、本名：脇山さなえ）は、1984年8月13日生まれ、福岡県久留米市出身の日本の女子プロボクサーです。
現在は福岡市内のジャストフィットネス&ボクシングジムでインストラクターを務めながら、プロボクサーとして活動しており、白銀ジムに所属しています。これまでにOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座とWBC女子アトム級シルバー王座を獲得した実績を持ちます。女子世界王座を2階級で制覇した天海ツナミ選手とは同じ誕生日です。
葉月選手の幼少期は困難に満ちていました。小学1年生の頃に両親と離別し、2人の弟と共に児童養護施設で育ちます。施設を卒業後、17歳で長男を出産し、以後シングルマザーとして息子を一人で育ててきました。そんな中、弟を自死で失うという悲劇に見舞われます。この出来事が、彼女がボクシングを始める決定的なきっかけとなりました。プロキャリアの初期はYuKOフィットネスボクシングジムに所属していました。
プロボクサーとしてリングに立ったのは、30歳を迎えた2014年11月1日のことでした。アクロス福岡で行われた試合で青木沙耶香選手に判定勝ちを収め、プロとしての第一歩を踏み出します。その後も勝利を重ね、デビューから負けなしの4連勝でB級へと昇格しました。しかし、2016年3月1日、後に世界王座を獲得する岩川美花選手に判定で敗れ、プロ5戦目にして初黒星を喫します。
国内でのタイトル挑戦も経験しました。日本女子初代アトム級王座決定トーナメントに参加し、かつて敗れた慶美奈代選手には雪辱を果たしましたが、王座決定戦では鈴木菜々江選手と引き分け、再戦でも敗れるなど、日本王座獲得はなりませんでした。また、松田恵里選手のプロデビュー戦の相手も務めた経験があります。2019年6月9日には成田佑美選手に判定勝ちし、A級昇格を果たしました。
2019年11月17日、葉月選手は念願のOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座に挑戦。岩国市で行われた試合で、王者の廣本江瑠香選手に2-1の判定で勝利し、自身初となるタイトルを獲得しました。これは、所属ジムから黒木優子選手に続く2人目の東洋太平洋王者誕生となりました。
OPBF王座の防衛戦が延期となる中、世界王座挑戦のチャンスが訪れます。2021年1月、コスタリカでIBF女子世界ミニマム級王者のヨカスタ・バジェ選手に挑みましたが、結果は大差の判定負け。翌2022年3月にも再びバジェ選手との再戦が実現しましたが、これも判定で敗れ、2度目の世界挑戦も実りませんでした。この間、2021年3月にはOPBF王座を返上しています。
世界挑戦失敗後、葉月選手のキャリアは一時停滞します。国内での試合でロリト麻理菜選手や緒方汐音選手といった強豪相手に立て続けに判定負けを喫し、4連敗という厳しい時期を経験しました。しかし、2023年4月9日、5年半ぶりに故郷福岡のリングに立ち、無敗だったワチャラポーン・ナムポーン選手に3回TKO勝利。約4年半ぶりの勝利を飾り、復活の狼煙を上げました。この頃、所属ジムを白銀ジムへと移しています。
2023年9月28日、タイで行われたWBC女子アトム級シルバー王座決定戦に出場。元世界挑戦者のデニス・キャッスル選手との対戦で、序盤から優位に試合を進め、5回終了時に相手陣営が棄権を申し入れたためTKO勝利となり、シルバー王座を獲得しました。その後も2024年には地元福岡での試合でジュダーティップ・シティチェン選手にTKO勝ち、川口玲可選手にもTKO勝利を収めるなど、好調を維持しました。
2024年9月7日、メキシコでのWBCシルバー王座初防衛戦でエスネイディ・ロドリゲス選手と対戦。試合中に相手をダウン寸前に追い込む場面がありましたが、約30秒早いゴングなど地元判定も影響し、判定負けで王座から陥落しました。この試合の判定が問題視され、約3ヶ月後にドイツでの中立地再戦が実現しましたが、惜しくも僅差の判定で再び敗れ、王座奪還はなりませんでした。
私生活では、2025年4月6日、長男の蒼井玲（あおい れい）選手がプロデビューを果たしました。これにより、葉月さな選手は国内ボクシング界で史上初となる母子プロボクサーとして活動しています。同年6月1日には自身の再起戦が行われ、アンダーカードには長男の2戦目も予定され、史上初の母子同一興行出場となるはずでしたが、長男の負傷により延期となりました。
プロボクサーとしての戦績は24戦13勝（6KO）10敗1分です。
獲得タイトル
第7代OPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座（防衛0=返上）
WBC女子アトム級シルバー王座（防衛0）
また、ボクシング関連のドキュメンタリー映画「雲旅」（2022年公開）にも出演しています。
現在は福岡市内のジャストフィットネス&ボクシングジムでインストラクターを務めながら、プロボクサーとして活動しており、白銀ジムに所属しています。これまでにOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座とWBC女子アトム級シルバー王座を獲得した実績を持ちます。女子世界王座を2階級で制覇した天海ツナミ選手とは同じ誕生日です。
波乱の人生とボクシングへの道
葉月選手の幼少期は困難に満ちていました。小学1年生の頃に両親と離別し、2人の弟と共に児童養護施設で育ちます。施設を卒業後、17歳で長男を出産し、以後シングルマザーとして息子を一人で育ててきました。そんな中、弟を自死で失うという悲劇に見舞われます。この出来事が、彼女がボクシングを始める決定的なきっかけとなりました。プロキャリアの初期はYuKOフィットネスボクシングジムに所属していました。
プロデビューとキャリアの変遷
プロボクサーとしてリングに立ったのは、30歳を迎えた2014年11月1日のことでした。アクロス福岡で行われた試合で青木沙耶香選手に判定勝ちを収め、プロとしての第一歩を踏み出します。その後も勝利を重ね、デビューから負けなしの4連勝でB級へと昇格しました。しかし、2016年3月1日、後に世界王座を獲得する岩川美花選手に判定で敗れ、プロ5戦目にして初黒星を喫します。
国内でのタイトル挑戦も経験しました。日本女子初代アトム級王座決定トーナメントに参加し、かつて敗れた慶美奈代選手には雪辱を果たしましたが、王座決定戦では鈴木菜々江選手と引き分け、再戦でも敗れるなど、日本王座獲得はなりませんでした。また、松田恵里選手のプロデビュー戦の相手も務めた経験があります。2019年6月9日には成田佑美選手に判定勝ちし、A級昇格を果たしました。
東洋太平洋、そして世界への挑戦
2019年11月17日、葉月選手は念願のOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座に挑戦。岩国市で行われた試合で、王者の廣本江瑠香選手に2-1の判定で勝利し、自身初となるタイトルを獲得しました。これは、所属ジムから黒木優子選手に続く2人目の東洋太平洋王者誕生となりました。
OPBF王座の防衛戦が延期となる中、世界王座挑戦のチャンスが訪れます。2021年1月、コスタリカでIBF女子世界ミニマム級王者のヨカスタ・バジェ選手に挑みましたが、結果は大差の判定負け。翌2022年3月にも再びバジェ選手との再戦が実現しましたが、これも判定で敗れ、2度目の世界挑戦も実りませんでした。この間、2021年3月にはOPBF王座を返上しています。
苦境からの脱出とWBCシルバー王座
世界挑戦失敗後、葉月選手のキャリアは一時停滞します。国内での試合でロリト麻理菜選手や緒方汐音選手といった強豪相手に立て続けに判定負けを喫し、4連敗という厳しい時期を経験しました。しかし、2023年4月9日、5年半ぶりに故郷福岡のリングに立ち、無敗だったワチャラポーン・ナムポーン選手に3回TKO勝利。約4年半ぶりの勝利を飾り、復活の狼煙を上げました。この頃、所属ジムを白銀ジムへと移しています。
2023年9月28日、タイで行われたWBC女子アトム級シルバー王座決定戦に出場。元世界挑戦者のデニス・キャッスル選手との対戦で、序盤から優位に試合を進め、5回終了時に相手陣営が棄権を申し入れたためTKO勝利となり、シルバー王座を獲得しました。その後も2024年には地元福岡での試合でジュダーティップ・シティチェン選手にTKO勝ち、川口玲可選手にもTKO勝利を収めるなど、好調を維持しました。
疑惑の判定と母子ボクサー
2024年9月7日、メキシコでのWBCシルバー王座初防衛戦でエスネイディ・ロドリゲス選手と対戦。試合中に相手をダウン寸前に追い込む場面がありましたが、約30秒早いゴングなど地元判定も影響し、判定負けで王座から陥落しました。この試合の判定が問題視され、約3ヶ月後にドイツでの中立地再戦が実現しましたが、惜しくも僅差の判定で再び敗れ、王座奪還はなりませんでした。
私生活では、2025年4月6日、長男の蒼井玲（あおい れい）選手がプロデビューを果たしました。これにより、葉月さな選手は国内ボクシング界で史上初となる母子プロボクサーとして活動しています。同年6月1日には自身の再起戦が行われ、アンダーカードには長男の2戦目も予定され、史上初の母子同一興行出場となるはずでしたが、長男の負傷により延期となりました。
プロボクサーとしての戦績は24戦13勝（6KO）10敗1分です。
獲得タイトル
第7代OPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座（防衛0=返上）
WBC女子アトム級シルバー王座（防衛0）
また、ボクシング関連のドキュメンタリー映画「雲旅」（2022年公開）にも出演しています。
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