葛懸神社

葛懸神社（かつらがけじんじゃ）

葛懸神社は、岐阜県岐阜市池ノ上町に位置する神社です。社格は銀幣社であり、地域の人々からは水の神様として崇敬を集めています。特に有名なのは、毎年12月に行われる「池ノ上みそぎ祭」です。

祭神

葛懸神社の主祭神は以下の通りです。

主殿：葛懸明神（かづらあがたみょうじん）
相殿：県明神（あがたみょうじん）、水除神（みずよけのかみ）

これらの祭神は、水の恵みや災害からの守護を司るとされ、古くから地域住民の生活に深く関わってきました。

歴史

葛懸神社の創建時期は明確にはわかっていませんが、平安時代の『国内神名帳』に「正六位上葛懸明神」として記録が残っており、その歴史の古さが窺えます。長良川の改修工事に伴い、1938年（昭和13年）に現在の場所へ移転しました。

池ノ上みそぎ祭の歴史

みそぎ祭は、室町時代の応永年間以前から行われていたとされ、少なくとも600年以上の歴史を持つ伝統的な神事です。元々は神社前の大池で行われていましたが、1534年（天文3年）以降は長良川で行われるようになりました。時代とともに形を変えながらも、地域の人々によって大切に受け継がれてきた祭りです。

祭事：池ノ上みそぎ祭

池ノ上みそぎ祭は、毎年12月第2土曜日に行われます。この祭りの最大の特徴は、越中褌（えっちゅうふんどし）を身に着けた裸男たちが、冷たい長良川に入り身を清めるという勇壮な姿です。

祭りの参加者は「みそぎ祭」と書かれた越中褌を着用し、祭元から出発します。もみ合いながら長良川へと向かい、忠節橋下流約500mの右岸から、厄年の男性を中心に川に入ります。冷水に身を浸すことで心身を清め、一年の無病息災を祈願します。この儀式は、午後3時、午後7時、午後12時の3回にわたって行われます。

かつては旧暦の神無月晦日（かんなづきみそか）に行われていましたが、1941年（昭和16年）に12月10日へ変更され、さらに1996年（平成8年）からは現在の12月第2土曜日に開催されるようになりました。越中褌を着用するようになったのは1914年（大正3年）以降で、それ以前は全裸で行われていたと伝えられています。

現地情報

所在地：岐阜県岐阜市池ノ上町3丁目42
交通アクセス：
岐阜バス「池の上」バス停下車後、徒歩約3分
JR岐阜駅バスターミナルから、加納島線、西郷線、政田忠節線、モレラ忠節線に乗車
名鉄岐阜のりばから、加納島線、西郷線、政田忠節線、モレラ忠節線に乗車

周辺情報

神社の周辺には、以下の施設があります。

岐阜市立島小学校
養教寺
名鉄忠節駅跡地
忠節橋
大縄場大橋

外部リンク

* 葛懸神社 - 岐阜県神社庁

葛懸神社は、地域の歴史と文化を今に伝える貴重な存在です。特に池ノ上みそぎ祭は、厳しい寒さの中で行われる神聖な儀式であり、多くの人々が訪れます。機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてください。

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