蔵玉錦敏正

蔵玉錦 敏正の生涯と成績

基本情報

蔵玉錦 敏正（ざおうにしき としまさ）本名：安達 敏正（あだち としまさ）は、1952年9月3日に山形県山形市で誕生しました。彼は1952年から2020年まで、特に大相撲界において名を馳せた力士です。所属していた鏡山部屋で活躍し、最高位は西前頭筆頭にまで上り詰めました。

来歴

蔵玉錦は4人兄妹の三男として生まれ、小学校4年生から急速に成長し、さまざまなスポーツで才能を見せました。日本大学山形高等学校では学業にも秀でていたが、柔道や水泳に加えて、相撲への道を選ぶことになります。彼は創設間近の鏡山部屋にスカウトされ、高校を中退して上京しました。

初めは伊勢ノ海部屋に所属し、1970年の9月場所で初土俵を踏みました。同期には後の横綱・千代の富士がいました。1975年には鏡山部屋に移籍し、同年の7月場所で十両に昇進。その後1976年の9月場所では十両優勝を果たします。

1978年1月には「蔵玉錦」という名に改名され、初めての幕内入りを果たしました。彼の通算成績は440勝446敗で、勝率は0.497です。地方出身の力士としての地位を確立し、1981年には北の湖から金星を挙げるなど、注目を集めました。若干の浮き沈みはあったものの、1979年からは幕内で安定した成績を収めることに成功しました。

引退後の活動

蔵玉錦は1983年1月に30歳で現役を引退し、その後は年寄りとして活動を続けました。特に時津風部屋に所属し、指導やマスコミ対応に従事しました。彼の教えは厳しくもありながら、多くの後進たちに影響を与えました。引退後は、審判委員や指導普及部などでの職務を任される一方、2014年には指導普及部の主任に就任するなど、相撲界における重要な役割を果たしました。

健康問題と晩年

蔵玉錦は2020年に多発性骨髄腫を患い、同年8月9日に67歳で亡くなりました。彼の死は多くの力士や関係者に衝撃を与え、葬儀には多くの仲間や後進が参列しました。時津風部屋の親方たちも彼との思い出を語り、相撲界における彼の功績を称えました。

主な成績

• - 通算成績: 440勝446敗（勝率.497）
• - 幕内成績: 149勝221敗（勝率.414）
• - 現役在位: 74場所
• - 幕内在位: 24場所
• - 十両優勝: 1回（1976年9月場所）
• - 金星: 1個（北の湖）

まとめ

蔵玉錦 敏正は、日本の大相撲界において多くの記録と足跡を残した力士であり、引退後も後進の育成に尽力しました。相撲を愛し、若手力士を指導する姿勢は彼の真骨頂であり、その教えや経験は今もなお多くの力士に影響を与えています。

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