藤原誠

藤原 誠

藤原 誠（ふじわら まこと）は、1947年5月11日に生まれ、没年は公式には不明とされている日本の歌手です。一部の資料では、2002年5月13日に肝臓がんのため亡くなったと記されています。東京都府中市で生まれ育ちました。

来歴

幼少期から音楽に触れ、小学校5年生でフルートを習い始めました。神奈川県立川崎高等学校に進学すると、ビッグバンドを結成し、その中心メンバーとして精力的に活動を展開しました。しかし、親の転勤に伴い福岡県立小倉高等学校へ転校することになり、高校での音楽活動は一時的に環境が変わりました。

高校卒業後、横浜国立大学工学部造船科へ進学。大学時代には友人たちとジャズ・ロックのコンボ「KNACK」を結成し、特に横須賀の米軍キャンプなどでライブ活動を行うことで、実力を磨きました。コンテストでもその才能を発揮し、1968年にはグヤトーン全国ロックコンテストで優勝。翌1969年にはヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストのロック部門で第2位に入賞するなど、アマチュア時代から注目を集めていました。

大学4年次に学園紛争の影響などもあり大学を中退。その後、ナイトレストランでの弾き語りやスタジオミュージシャンとしてフルートを演奏するなど、様々な形で音楽に携わりながら、24歳を迎える年に念願の歌手デビューを果たしました。

歌手活動と評価

歌手デビューはRCA（日本ビクター）からリリースされたシングル『長い旅の終わり』でした。その力強く情感豊かな歌唱スタイルは、「和製エンゲルベルト・フンパーディンク」と称され、高い評価を得ました。デビュー曲はオリコンチャートで最高位57位にランクインするヒットを記録し、この功績によりギャラップ新人賞も受賞しました。

デビュー後も音楽活動を継続し、レコード会社を移籍しながら、2枚のオリジナルアルバムと9枚のシングルを発表しています。自身の歌唱活動と並行して、数多くのCMソングやアニメ・特撮作品の主題歌、挿入歌も担当したことでも知られています。

特にアニメ・特撮分野での活躍は目覚ましく、『無敵鋼人ダイターン3』主題歌「カムヒア! ダイターン3」（1978年）や、『超時空要塞マクロス』主題歌「マクロス」（1982年）、同エンディングテーマ「ランナー」（1983年）など、多くの名曲を歌い上げました。中でも「マクロス」は代表曲の一つとなり、1983年に開催された第5回アニメグランプリにおいて、アニメソング部門の栄誉ある賞を獲得しています。他にも、『テクノポリス21C』や『イタダキマン』、『兄弟拳バイクロッサー』といった作品に楽曲を提供しました。

CMソングとしては、資生堂、エーザイ、ソニー、日本楽器製造（ヤマハ）、トヨタ自動車、住友グループ、丸井など、大手企業のCMでその歌声を披露しています。「めぐり逢い」（資生堂）、「チョコラザーネ」（エーザイ）、「夜明けの若者」（住友グループ）、「Mr. Smile 男はいつも笑顔がいい」（丸井 ビサルノ）などが代表的な楽曲として挙げられます。

また、アニメ・特撮のカバー楽曲も多数リリースしており、『仮面ライダー』、『ウルトラマンタロウ』、『秘密戦隊ゴレンジャー』、『UFOロボ グレンダイザー』など、様々な人気作品の主題歌や挿入歌を歌唱しています。

藤原誠の正確な没年は公式に発表されていませんが、一部の人物事典などには2002年5月13日に肝臓がんのため亡くなったと記されており、これが一般的な情報として広まっています。

主な担当楽曲（一部）

アニメ・特撮：『無敵鋼人ダイターン3』主題歌、「マクロス」（『超時空要塞マクロス』主題歌）、『兄弟拳バイクロッサー』挿入歌 など
CM：資生堂、エーザイ、ソニー、住友グループなど多数
* カバー：『仮面ライダー』主題歌、『ウルトラマンタロウ』主題歌、『秘密戦隊ゴレンジャー』主題歌 など

彼の残した楽曲、特にアニメ・特撮ソングは、現在でも多くのファンに愛され続けています。

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