藤原頼定

藤原 頼定の生涯と業績

藤原 頼定（ふじわら の よりさだ）は、平安時代の末期に活躍した公卿として知られています。彼は正三位に昇進し、参議の職に就いたことからその影響力を伺うことができます。彼の父、藤原経定は権中納言であり、母は家女房でした。文化的に豊かな時代背景の中で、頼定は多くの官職を経験し、彼自身も名門藤原家の一員として重要な役割を果たしました。

経歴と官職

頼定の経歴を辿ると、彼の政治的な足跡が鮮明に浮かび上がります。保延2年（1136年）1月22日には大膳亮に就任し、以降の年々、様々な役職を歴任しました。特に目を引くのは、保元の乱にかかわる時期における彼の昇進です。

• - 保延6年（1140年）: 式部少丞への就任。
• - 保延7年（1141年）: 一直に式部大丞に昇格。
• - 永治2年（1142年）: 叙爵し、相模権守も兼務。
• - 仁平2年（1152年）: 従五位上に叙爵。

その後も彼は次第に重要な職務を担うようになり、保元4年（1159年）には従四位下の称号を持つようになりました。永暦元年（1160年）には右中将に任命されましたが、同年には解官となっています。

続いて、応保3年（1163年）には従四位上に、長寛3年（1165年）には正四位下に昇進し、その後も複数の重要な役割を果たしました。嘉応2年（1170年）には蔵人頭になり、同年の12月には参議に就任します。

また、承安4年（1174年）には従三位に昇進し、さらに安元2年（1176年）には出雲権守を兼務しました。最終的には治承2年（1178年）に正三位に昇進し、彼のキャリアは華やかなものとなりましたが、治承5年（1181年）に55歳で亡くなることになります。

家族と系譜

藤原頼定の家族にも注目すべき点があります。彼は妻を持ち、子どもをもうけましたが、特に彼の娘が後に高倉天皇の典侍として仕えることとなり、さらに伊勢斎宮となった潔子内親王の母であることから、彼女の存在は頼定の系譜においても重要な位置を占めています。

彼の息子には、藤原資頼、藤原頼房、そして生母が不明な数名の子どもたちがいます。これらの子どもたちもまた、名門藤原家の一員として、彼ら自身の役割を果たすことになります。特に藤原頼房は後の時代に影響を及ぼした人物として知られています。

結論

藤原頼定の生涯は、平安時代末期の政治や家族関係、さらには公卿の役割を理解するうえで非常に重要な事例です。彼の官職遍歴や家族構成は、この時代における藤原家の勢力を示す一端であり、歴史的な観点から見ても魅力ある人物となっています。彼の業績は、後の世代にとっても大きな影響を与え続けることでしょう。

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