虎柏神社

虎柏神社について

虎柏神社（とらかしわじんじゃ）は東京都青梅市根ヶ布に位置し、旧称は諏訪神社です。この神社は非常に古く、『延喜式神名帳』に記載されており、武蔵国多摩郡八座の一座として数えられています。ここでは、虎柏神社の祭神や歴史、例大祭、境内の構造について詳しく紹介します。

祭神

虎柏神社の正殿には大歳御祖神（おおとしみおやのかみ）と惶根神（かしこねのかみ）が祀られています。また東相殿には建御名方命（たけみなかたのみこと）、八坂刀売命（やさかとめのみこと）が、西相殿には素盞嗚尊（すさのおのみこと）や事代主命（ことしろぬしのみこと）が祀られています。

歴史

その創建時期は定かではないものの、崇神天皇の御代に神戸が寄進されたとされています。歴史の中で、天慶3年には源経基が諏訪大社から諏訪上下神を勧請し、永正年間に勝沼城主の三田氏宗によって再興されたとされます。

さらに享保12年の記録には、天正16年に浅野長政が除疫神（牛頭天王）を勧請するエピソードもあり、これが後の八雲神社につながる重要な出来事です。江戸時代にはこの神社が諏訪明神や諏訪宮と呼ばれており、「お諏訪様」として親しまれています。

神社は天正19年に徳川氏より朱印地を受け、明治3年には虎柏神を正殿に移し、旧称を復活させました。明治6年には郷社に列せられ、より多くの信仰を集めるようになりました。

本殿と文化財

現在の本殿は享保19年（1734年）の再建であり、三間社切妻造という特徴を持っています。しかし、外からは覆殿のため本殿を見ることができません。境内には、猿田彦や稲荷の神社もあり、これらは源経基が勧請したという経緯を持っています。

神社内には多くの文化財も存在し、都指定有形文化財として本殿を含む境域が指定されています。また、祭礼行事も無形民俗文化財として守られており、地域の文化に深く根づいています。

例大祭

虎柏神社の大祭は毎年8月26日に行われ、その後も数日間にわたり様々な行事が開催されます。具体的には、御殿入り祭、椀飯の式、高峯神社祭、お炊き上げ、奉納相撲など、多彩な行事が盛り込まれています。

アクセス

青梅線の東青梅駅から徒歩20分ほどの距離にあり、都営バス「諏訪神社」停留所を利用することも可能です。訪れる際には、地域の方々の温かいおもてなしを受けながら、長い歴史を誇る虎柏神社の魅力をぜひ体感していただきたいと思います。

虎柏神社は、地域文化と深い関わりを持ち続けながら、今後も多くの人々に愛されていくことでしょう。

もう一度検索