蛯名武五郎

蛯名 武五郎（えびな たけごろう）

蛯名武五郎は、1918年4月23日に青森県上北郡七戸町で生まれ、1970年8月5日に逝去した。彼は日本の国営競馬、日本競馬会、そして日本中央[[競馬]]会に属し、騎手及び調教師としてその名を馳せた。特に1930年代から1950年代にかけて活躍し、八大競走で合計9勝を挙げ、2度全国リーディングジョッキーにも輝いた。このように、彼は日本競馬を代表する騎手の一人として広く認識されている。

経歴・人物

蛯名は1936年に地方[[競馬]]の騎手としてキャリアをスタートさせる。彼の才能が認められ、公認競馬の著名な調教師藤本冨良の厩舎に所属することに。この年の8月22日、蛯名はフクモリで初騎乗し、4日後に初勝利を収めた。彼は戦前からその名を馳せ、年下の保田隆芳と共に関東の二大騎手として広く知られる存在となった。

彼の八大競走初勝利は1948年、ヒデヒカリに騎乗した農林省賞典（現・皐月賞）であり、同年には初めて全国リーディングジョッキーの地位に就く。蛯名の騎乗した数多くの名馬の中でも、特に有名なのはメイヂヒカリである。彼は1956年、第1回中山グランプリ（現・有馬記念）でこの名馬に騎乗し、優勝を果たした。さらに、シンザンとの競争において「シンザンが鉈の切れ味ならば、メイヂヒカリは日本刀の切れ味」という評価を受けるほどの騎手であった。

蛯名は、保田とともに史上最も早く1000勝達成に近づいたとされているが、40代に差しかかると減量に苦しみ、騎乗数が減少していった。また、1960年には自身の親しい友人である目時重男と近藤武夫が相次いで落馬事故で亡くなり、彼にとっては非常に辛い時期であった。1961年、彼は43歳で騎手を引退し、その後調教師として新たな道を歩むことを決意した。

転身後の活動

ただし、調教師としての活動は短期間であり、そのためアラブ重賞の優勝馬を一頭しか管理することはできなかった。蛯名は1970年に52歳で病によりこの世を去った。

騎手成績

蛯名は、全国リーディングジョッキーを2回（1948年・34勝、1954年・70勝）獲得した。重賞競走における勝利は31回、うちGI級競走では12勝を数える。

主な勝ち鞍

• - 皐月賞 3勝（1948年ヒデヒカリ、1953年ボストニアン、1956年ヘキラク）
• - 東京優駿 2勝（1953年ボストニアン、1957年ヒカルメイジ）
• - 菊花賞（1955年メイヂヒカリ）
• - 桜花賞（1959年キヨタケ）
• - 天皇賞・春（1956年メイヂヒカリ）
• - 中山グランプリ（1956年メイヂヒカリ）
• - 朝日杯3歳ステークス 3勝（1954年メイヂヒカリ、1957年カツラシユウホウ、1959年マツカゼオー）

彼の騎手としての通算勝利は864勝、東京優駿（日本ダービー）では2勝、皐月賞では3勝という記録を残しており、これらは引退当時の最多記録であった。

蛯名武五郎の功績は、日本競馬の歴史において今でも語られ続けており、彼の存在は多くのファンに記憶されています。

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