蜂須賀光隆

蜂須賀光隆（1629年 - 1666年）は、江戸時代前期に阿波国（現在の徳島県）を治めた徳島藩の第3代藩主です。

2代藩主であった父・蜂須賀忠英の長男として生まれ、母は小笠原忠真の養女（小笠原忠脩の娘）である齢昭院です。幼名は千松丸と名付けられました。初めは至政（よしまさ）と名乗っていましたが、13歳の時に徳川将軍家にお目見えした際、3代将軍・徳川家光から偏諱を賜り、光隆に改名しました。

1652年、父・忠英の死去に伴い、23歳で徳島藩の第3代藩主となりました。藩主としては、幕府の命令により、父・忠英の妹の息子である旗本奴・水野十郎左衛門成之を預かることになります。また、鷹狩を盛大に行ったこと、四国八十八ヶ所の常楽寺を再興したこと、1660年に刀工の氏吉を招いたこと、1661年には井戸寺の本堂が再建されたことなどが主な事績として知られています。これらの事績からは、初代藩主である蜂須賀小六正勝の血を受け継ぎ、幕府からの信頼も厚い武人としての姿がうかがえます。

1666年に37歳で亡くなり、跡を長男の綱通が継ぎました。戒名は南崇院乾徳剛漢。墓所は徳島県徳島市助任の興源寺にあります。

官職および位階等の履歴
1648年（慶安元年）12月22日：従四位下因幡守に叙任
1652年（承応元年）5月27日：阿波蜂須賀家の家督を相続
1653年（承応2年）12月26日：侍従を兼任。阿波守に任替

系譜
父：蜂須賀忠英（1611-1652）
母：齢昭院（?-1655） - 繁、小笠原忠真の養女、小笠原忠脩の娘
正室：金姫（?-1703） - 小笠原長次の長女
長男：蜂須賀綱通
養女：井伊直興婚約者 - 実父は蜂須賀隆重で光隆の姪
側室：稲井氏
女子：幸姫 - 丹羽長次正室

偏諱を与えた人物
光隆の時代には、以下の人物に偏諱を与えています。

蜂須賀隆重（実弟）
蜂須賀隆矩（実弟）
* 蜂須賀隆喜（実弟）

光隆は、藩主として藩政に尽力する一方で、文化的な事業も推進し、徳島藩の発展に貢献しました。

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