小笠原長次

小笠原長次：激動の時代を生き抜いた大名

小笠原長次は、江戸時代前期に活躍した大名で、播磨国龍野藩主、のちに豊前国中津藩の初代藩主となりました。忠脩系小笠原家の初代でもあります。

生涯

小笠原長次は、小笠原忠脩の長男として生まれました。父・忠脩は慶長20年（1615年）の大坂夏の陣で戦死。長次は、父の死後となる5月25日に誕生しました。忠脩は小笠原秀政の嫡男であり、本来ならば小笠原本家の家督を継ぐはずでしたが、夏の陣で秀政と忠脩が共に戦死し、長次もまだ生まれていなかったため、家督は忠脩の弟、つまり長次の叔父にあたる忠真が継承することになりました。長次は生後、忠真のもとで養育されました。

寛永3年（1626年）9月16日、長次は播磨龍野に6万石を与えられ入封しました。これは、本多忠刻の正室である千姫の化粧料10万石のうち1万石が加増されたものです。寛永4年（1627年）に元服し、寛永6年（1629年）10月18日には従五位下・信濃守に叙位・任官されました。

寛永9年（1632年）には、さらに2万石の加増を受け、豊前中津8万石へ加増移封となります。寛永14年（1637年）には、島原の乱鎮圧に参加。藩政においては、新田開発に尽力しました。

寛文6年（1666年）5月29日、長次は中津で死去しました。享年52。跡は次男の長勝が継ぎました。

系譜

父：小笠原忠脩（1595年 - 1615年）
母：亀姫（円照院）（1597年 - 1643年） - 徳川家康養女、本多忠政次女
正室：慶寿院 - 松平康重娘
長男：小笠原長章（1637年 - 1675年）
側室：北の丸 - 陽玄院
次男：小笠原長勝（1646年 - 1682年）
側室：利相院
長女：金姫（? - 1703年） - 蜂須賀光隆正室
生母不明の子女
女子：森忠継正室
* 女子：慈光院覚宗玄正 - 岩城景隆正室

小笠原長次は、激動の時代を生き抜き、藩政の基礎を築いた大名として、その名を歴史に刻んでいます。

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