蟻川五郎作

蟻川五郎作（ありかわ ごろさく）

蟻川五郎作は、1866年（慶応2年）に信濃国（現在の長野県）に生まれ、1946年（昭和21年）に没した、日本の陸軍軍人、政治家です。陸軍少将の地位まで昇り詰め、衆議院議員も務めました。

生い立ちと軍歴

蟻川五郎作は、信濃国下高井郡夜間瀬村（現在の長野県山ノ内町）で、蟻川太郎右衛門の次男として生まれました。22歳の時に上京し、湯本武比古の塾で学びました。1891年（明治24年）には陸軍士官学校（2期）を卒業し、軍人としての道を歩み始めます。

翌年の1892年（明治25年）に陸軍歩兵少尉に任官。日清戦争に従軍し、その功績により功五級金鵄勲章を受章しました。その後、1899年（明治32年）には陸軍大学校（13期）を卒業。日露戦争では第7師団参謀として従軍し、旅順攻略戦に参加。この功績により、功三級金鵄勲章を叙勲されています。

1909年（明治42年）には陸軍大佐に昇進し、歩兵第50連隊長、近衛歩兵第3連隊長を歴任。1913年（大正2年）には近衛師団参謀長に就任しました。1915年（大正4年）には陸軍少将に昇進し、歩兵第15旅団長、歩兵第8旅団長を歴任しました。1918年（大正7年）に待命となり、翌1919年（大正8年）には予備役に編入されました。

政治家としての活動

1924年（大正13年）、蟻川五郎作は第15回[[衆議院議員総選挙]]に長野県第4区から出馬し、当選を果たしました。当初は無所属でしたが、当選後には憲政会に所属し、1期務めています。

その他、帝国飛行協会の総務理事を務めるなど、多方面で活躍しました。

晩年

太平洋戦争が激化すると、東京牛込の自宅から角間温泉に疎開し、戦後は下高井郡中野町（現在の中野市）に住みました。

著作

• - 『懐中周易便覧』

栄典

• - 1892年（明治25年）7月6日 - 正八位
• - 1895年（明治28年）2月28日 - 従七位
• - 1909年（明治42年）12月20日 - 従五位
• - 1915年（大正4年）1月30日 - 正五位

参考文献

• - 人事興信所『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
• - 人事興信所編『人事興信録 第5版』人事興信所、1918年。
• - 人事興信所『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
• - 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
• - 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
• - 赤羽篤ほか 編『長野県歴史人物大事典』郷土出版社、1989年。

蟻川五郎作は、軍人としての卓越した能力と、政治家としての活動を通じて、日本の近代史に名を刻んだ人物です。

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