裏辻家

裏辻家：華族としての歴史と系譜

裏辻家は、悠久の歴史を誇る公家・華族の家系です。そのルーツは、藤原北家閑院流正親町家へと遡ります。正親町家の支流として、代々朝廷に仕え、羽林家の家格を有していました。

江戸時代には150石の家禄を有し、京都今出川に屋敷を構えていました。家名の由来は、正親町家の系譜に詳しい資料を参照ください。

明治維新という激動の時代を迎え、1869年（明治2年）の行政官達によって公家と大名家が統合され、華族制度が誕生しました。裏辻家もこの制度に編入され、華族に列せられました。

1884年（明治17年）には華族令が施行され、五爵制が導入されました。裏辻家では、彦六郎が旧堂上家として大納言への直任例がないにもかかわらず、子爵に叙せられました。

特筆すべきは、彦六郎の経歴です。陸軍軍人として歩兵中佐にまで昇進し、日露戦争では顕著な戦功を挙げ、功五級を受賞しています。これは、裏辻家の歴史において重要な出来事であり、華族としての地位を確固たるものとしただけでなく、軍人としての活躍も示すものです。

裏辻家の系譜は、複雑な婚姻関係や養子縁組によって構成されています。詳細な系譜図については、専門的な文献を参照することをお勧めします。しかし、ここでは、主要な人物とその関係性について簡潔に記述することで、裏辻家の歴史の流れを理解しやすくすることを目指しています。

裏辻家の歴史を研究する上で、いくつかの文献が役立ちます。浅見雅男氏の『華族誕生 名誉と体面の明治』は、明治時代の華族制度成立の過程と華族たちの生き様を克明に描いています。小田部雄次氏の『華族 近代日本貴族の虚像と実像』は、華族制度の全貌と華族たちの現実像を多角的に分析しています。華族大鑑刊行会編『華族大鑑』は、華族各家の詳細な情報を網羅した貴重な資料です。また、霞会館華族家系大成編輯委員会編『平成新修旧華族家系大成』は、現代的な視点から華族の系譜を整理した、信頼性の高い文献です。これらの文献を参考に、裏辻家の歴史をより深く探求することが可能です。

裏辻家は、華族としてだけでなく、軍人など様々な分野で活躍した人物を輩出し、日本の近代史に貢献した家系と言えるでしょう。その歴史と系譜は、日本の歴史を理解する上で重要な要素の一つです。今後も、これらの文献を参考に、裏辻家の歴史研究が継続されることが期待されます。

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