西バージニア軍

西バージニア軍の概要

西バージニア軍（Army of West Virginia）は、南北戦争時の北軍の野戦軍です。この軍は主に西バージニア、南西バージニア、そしてシェナンドー渓谷で活動していました。特筆すべきは、隷下の第23オハイオ連隊に将来的にアメリカの大統領となるラザフォード・ヘイズ（第19代）やウィリアム・マッキンリー（第25代）が所属していた点です。

歴史

1864年7月25日、ジョージ・クルック少将が西バージニア軍管区（the Department of West Virginia）の司令官に任命されます。クルックは当時カナウハ軍の司令官でもあったため、すぐに新たな任務には取り掛かれず、実際の着任日は8月9日となります。この際、部隊は「西バージニア軍」と改称されました。

「軍」と名乗っていますが、実際には3個師団からなる「軍団」規模の組織であり、フィリップ・シェリダン少将の指揮するシェナンドー軍の下に位置づけられました。そのため、西バージニア軍はしばしば第8軍団とも呼ばれることがあります。しかし、この名称の混乱を避けるため、当時の正規の第8軍団はルー・ウォーレスを軍団長としてボルチモア・アンド・オハイオ鉄道の防衛に従事していたため、別組織として理解するべきです。

クルックの率いる西バージニア軍は1864年のバレー方面作戦における多くの戦闘に参加し、その活躍が評価されています。

主要な指導者とその変更

第1師団の指導者は大佐ジョン・ソバーンで、シーダークリークの戦いで戦死した後、トーマス・ハリス大佐がその後を引き継ぎました。また、第2師団、通称カナウハ師団はイザック・デュバル大佐が指揮を執っていましたが、オペクォンの戦いで重傷を負ったため、ラザフォード・ヘイズがその後指導を行いました。

さらに、特設師団にはジョン・キッチングを師団長とする部隊が加わり、約1,000名が参加していました。特設師団には第6ニューヨーク砲兵連隊が含まれていましたが、他の詳細については不明な点も多くあります。キッチングはシーダークリークで重傷を負い、これが原因で翌年に死亡しました。

終焉

シェナンドー渓谷での戦闘が終了した1864年12月19日、西バージニア軍の名称は廃止され、以後は西バージニア軍管区と呼ばれるようになりました。

参戦した主要な戦闘

• - クロイズ山の戦い
• - ニューマーケットの戦い
• - ピードモントの戦い
• - リンチバーグの戦い
• - クールスプリングの戦い
• - ラザフォード農場の戦い
• - 第二次カーンズタウンの戦い
• - ベリーヴィルの戦い
• - オペクォンの戦い
• - フィッシャーヒルの戦い
• - シーダークリークの戦い

このように、西バージニア軍は南北戦争において重要な役割を果たし、歴史に名を刻む数々の戦闘を経験しました。戦争を通じて多くの変化を経験しながら、その活動は地域の運命を左右するものでした。

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