西佐多町

西佐多町（にしさたちょう）

西佐多町は、鹿児島県鹿児島市の北部に位置する町です。旧吉田町の一部であり、2004年の合併により鹿児島市となりました。豊かな自然と歴史が共存するこの地域について、詳しく見ていきましょう。

地理

西佐多町は、鹿児島市の北部、思川の上流域に位置しています。町の北には姶良市蒲生町久末、南には本城町、東には東佐多町、西には本名町が隣接しています。町の中央部には桑之丸交差点があり、鹿児島県道25号鹿児島蒲生線と鹿児島県道40号伊集院蒲生溝辺線が交差しています。また、東端の吉田町麓交差点では、県道25号線と鹿児島県道57号麓重富停車場線が交わっています。町内には鹿児島市立吉田北中学校と鹿児島市立吉田小学校があり、地域住民の教育を支えています。

山岳

町内には雄岳（標高486メートル）があり、美しい山容を見せています。

河川

町内を流れる思川は二級河川で、町の西部の山地を源流としています。思川は町の中央部の盆地を南北に流れ、地域の生活用水としても利用されています。

歴史

西佐多浦村の成立と近世

西佐多浦という地名は、江戸時代から見られ、薩摩国鹿児島郡吉田郷に属していました。村高は時代によって変動し、「三州御治世要覧」では1,415石余、「旧高旧領取調帳」では1,501石余でした。1727年の検地によって、佐多之浦村が東西に分割され、西佐多浦村が成立しました。この時、吉田郷の行政を司る地頭仮屋の麓集落は、東佐多浦村に置かれましたが、その一部は西佐多浦村にも含まれていました。1794年の西佐多浦村の人口は420人でした。また、1864年には現在の鹿児島市立吉田小学校の前身となる復生館が設立されました。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、西佐多浦村は周辺の村々と合併し、鹿児島郡吉田村の大字「西佐多浦」となりました。1934年には佐多浦郵便取扱所が設置され、1948年には吉田麓郵便局となりました。1947年には吉田村立吉田北中学校が西佐多浦の吉田小学校内に設立され、1949年には新校舎が完成しました。1972年には吉田村が町制施行し、吉田町の大字となりました。1998年には大字本城字立迫の一部が西佐多浦に編入されました。

2004年に吉田町は鹿児島市に編入され、大字西佐多浦は廃止され、新たに鹿児島市の町「西佐多町」となりました。2008年には鹿児島市立吉田小学校が、老朽化のため鹿児島市立吉田北中学校の隣接地に新築移転しました。

町・字域の変遷

西佐多町の町域は、合併や編入を経て現在に至っています。詳細な変遷については、関連資料を参照してください。

人口

西佐多町の人口は、近年減少傾向にありますが、地域コミュニティは維持されています。詳細は、関連資料を参照してください。

文化財

西佐多町には、以下の文化財があります。

県指定: 鹿児島市西佐多町の吉田貝化石層（天然記念物（地質鉱物））
市指定: 鵜木の田の神と石碑（有形民俗文化財（風俗資料））、仏智山津友寺跡（記念物（史跡））

これらの文化財は、地域の歴史や文化を伝える貴重な遺産です。

施設

西佐多町には、以下の施設があります。

教育

鹿児島市立吉田北中学校
鹿児島市立吉田小学校
吉田保育園

郵便局

吉田麓郵便局

寺社

金峰神社
吉田寺
本願寺鹿児島別院吉田出張所

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区（校区）は学校によって異なります。詳細は、鹿児島市の教育委員会にお問い合わせください。

交通

西佐多町内には、以下の主要道路が通っています。

鹿児島県道25号鹿児島蒲生線
鹿児島県道40号伊集院蒲生溝辺線
鹿児島県道57号麓重富停車場線

これらの道路は、地域住民の生活を支える重要な交通網となっています。

まとめ

西佐多町は、豊かな自然と歴史、そして人々の生活が調和した地域です。この町を訪れることで、鹿児島市の新たな一面を発見できるでしょう。

脚注

注釈

（注釈はありません）

出典

（出典の詳細は省略）

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会「角川日本地名大辞典 ４６ 鹿児島県」『角川日本地名大辞典』第46巻、角川書店、1983年。
吉田町郷土誌編纂委員会『吉田町郷土誌』吉田町、1991年。
芳即正、五味克夫『日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。
南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』 5巻、鹿児島市、2015年。

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