西園寺実益

西園寺実益（さいおんじ さねます）は、永禄4年（1561年）に生まれ、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した公卿です。父は左大臣を務めた西園寺公朝。清華家の当主として、目覚ましい昇進を遂げました。

経歴

永禄4年（1561年）に叙爵し、公家社会で頭角を現します。元亀3年（1572年）には従三位となり、公卿の仲間入りを果たしました。その後も順調に昇進を重ね、権中納言、権大納言を経て、天正8年（1580年）には右近衛大将に任じられました。右近衛大将の職は慶長8年（1603年）まで長く、その間、慶長4年（1599年）には神宮伝奏も兼務しています。

慶長16年（1611年）には再び右近衛大将に任じられますが、慶長19年（1614年）に辞任し、内大臣に転じました。元和3年（1617年）には従一位に進み、元和4年（1618年）に内大臣を辞職。元和6年（1620年）には右大臣に就任しますが、翌年に辞しています。

西園寺家について

西園寺家は、藤原北家閑院流の流れを汲む名門公家です。代々朝廷に仕え、多くの有能な人材を輩出してきました。実益もその一人であり、激動の時代を生き抜き、公家社会で確固たる地位を築きました。

系譜

父：西園寺公朝
母：万里小路秀房の娘
妻：瑞光院 - 久我晴通の娘
男子：西園寺公益（1582年 - 1640年）

実益の息子である西園寺公益もまた、公家として活躍しました。このように、西園寺家は代々朝廷に仕え、日本の歴史に名を刻んでいます。

まとめ

西園寺実益は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した公卿であり、清華家の当主として異例の昇進を遂げました。右近衛大将、内大臣、右大臣などの要職を歴任し、朝廷に大きく貢献しました。彼の生涯は、激動の時代における公家社会のあり方を映し出す鏡と言えるでしょう。

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