西園寺公益

西園寺公益（さいおんじ きんます）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての公卿で、右大臣・西園寺実益の子として生まれました。官位は最終的に従一位・内大臣にまで昇進しています。

経歴

天正11年（1583年）に叙爵されました。しかし、清華家の当主としては官位の上昇は比較的遅く、慶長18年（1613年）になってようやく従三位となり、公卿の仲間入りを果たします。その後は昇進の速度を上げ、権中納言や踏歌節会外弁などを経て、元和3年（1617年）には権大納言にまで昇進しました。しかし、その後は再び停滞し、寛永6年（1629年）になってようやく神宮伝奏に任じられました。

寛永8年（1631年）には内大臣に任命されますが、翌年には辞任しています。寛永12年（1635年）には従一位を授与されました。

系譜

父：西園寺実益
母：瑞光院 - 久我晴通の娘
妻：慈教院 - 久野殿、山内康豊の娘
男子：大宮季光（1603-1684） - 閑院流大宮家を再興
男子：性演
生母不明の子女
* 男子：西園寺実晴（1601-1673）

特に、息子である大宮季光は、閑院流大宮家を再興したことで知られています。西園寺公益は、公卿としての地位を確立するまでに時間を要しましたが、着実にキャリアを積み重ね、最終的には高い官位にまで上り詰めました。彼の一生は、当時の公家社会における昇進の難しさや、家柄だけでなく個人の能力も重要であったことを示唆しています。

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