西富田地区

徳島市西富田地区

西富田地区は、徳島県徳島市の行政区画の一つで、内町・新町・東富田地域に属する都心地域の一部を構成しています。徳島市の中央部に位置し、市内中心駅である徳島駅の南西に広がっています。地区としては徳島市内で最も狭いエリアです。

地理

西富田地区は、北で新町地区、東と南で東富田地区と隣接しています。西側は眉山の麓に接し、新町地区や八万地区と境界を接しています。地区の中央を南北に国道438号が貫通し、この国道に沿って町が南北に伸びています。特に国道沿いは商業地として発展しており、東富田地区の秋田町まで商業エリアが続いています。国道より西側は主に住宅地となっており、眉山の麓には寺社が点在しています。

隣接する地区

北：新町地区
東：東富田地区
南：東富田地区
西：新町地区、八万地区（眉山山麓）

地形

地区の大部分は標高数メートルの沖積平野であり、西側の眉山山麓がわずかに山地となっています。

水路：御座船入江川
山：勢見山（中腹まで）、眉山（麓のみ）

歴史

現在の東富田地区と西富田地区は、江戸時代には「富田」と呼ばれ、武家町として発展しました。富田に隣接する町屋が、新町（現在の新町地区）の富田町です。西富田地区は、武家町の中でも特殊な地域で、さまざまな職能集団が居住していました。例えば、鷹匠町には鷹匠、幟町には御幟の者、定普請町（現在の栄町）には土木工事を担当する定普請、御弓丁（現在の弓町）には弓兵、伊賀士丁（現在の伊賀町）には忍者が住んでいました。これらの職能集団の存在は、町人の職能集団の町であった北隣の新町地区と対照的です。

富田は、明治時代までに名東郡富田浦町となり、1889年の徳島市制施行により徳島市の大字となりました。1941年には複数の町に分割され、現在の町割とほぼ同じ形になりました。1945年の徳島大空襲では、西富田地区は徳島市街地では珍しく、ほとんど被害を受けませんでした。ただし、定普請町は全焼し、後に栄町として再建されました。

交通

地区内には鉄道は通っていません。

道路

国道438号
徳島県道136号宮倉徳島線（国道438号と重複）
モラエス通り

主な施設

瑞巌寺：瑞巌寺庭園で知られる寺院。
* 観音寺：四国八十八箇所第十六番札所。

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