西山温泉 (山梨県)

西山温泉

西山温泉は、山梨県南巨摩郡早川町にある温泉です。その歴史は古く、慶雲2年（705年）に藤原真人が発見したと伝えられています。

泉質

泉質は、硫酸塩塩化物泉で、泉温は52℃です。湧出量は毎分2,030リットルと豊富で、うち1,630リットルは掘削によるもの、400リットルは自噴によるものです。源泉数は6つあります。

歴史

伝説によれば、慶雲2年（705年）に藤原真人が狩猟中に川の岩間から湧き出る温泉を発見したとされています。また、天平宝字2年（758年）には、吉野に退位していた孝謙天皇が夢の中で白髭の翁から「甲斐の国、白鳳の深山に、諸病に効ある霊泉あり」とのお告げを受け、当地を訪れて20日間の湯治を行ったと伝えられています。孝謙天皇はこの地を気に入り、さらに奥の奈良田温泉に数年滞在したと言われています。

戦国時代には、武田信玄や徳川家康の隠し湯であったとも伝えられています。明治時代後期から大正時代初期にかけては、西山温泉を拠点とした白峰三山や赤石山系への登山が盛んに行われ、その記録は紀行文として日本山岳会などで紹介されました。

温泉街

国道52号から山梨県道37号南アルプス公園線を奥へ進んだ場所に位置する、山深い秘湯です。奈良田温泉の手前にあります。

温泉街には「蓬莱館」と「慶雲館」の2軒の旅館があります。中でも慶雲館は、温泉が発見された際に創業したという非常に長い歴史を持ち、「世界で一番古いホテル・旅館」として、2011年2月にギネス世界記録に認定されました。また、早川下流2.4kmの湯島集落にある西山温泉湯島の湯でも源泉かけ流しの湯を楽しめます。

アクセス

公共交通機関を利用する場合は、はやかわ乗合バスが利用できます（早川町内はフリー乗降）。

身延線身延駅より約90分
身延線下部温泉駅より約70分
* 中央高速バス飯富バス停より約60分（早川町乗合バスのバス停名は「飯富ふれあいセンター」）

旅館によっては無料送迎サービスも提供しています。

西山温泉は、豊かな自然に囲まれた静かな環境で、ゆったりと温泉を楽しみたい方におすすめです。歴史ある温泉旅館で、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

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