西岡 たかし
日本のフォークシンガー。本名・西岡 隆(にしおか たかし)として、
1944年5月27日に
大阪府で生まれた。フォークシンガーとしての活動に加え、
ギターや
オートハープの演奏も行う。
来歴と活動
西岡たかしは、
1967年に結成されたフォークグループ「
五つの赤い風船」のリーダーとしてそのキャリアをスタートさせた。当時のフォークシーンにおいては、既存のスタイルとは一線を画す、独特で前衛的なサウンドを追求し、注目を集めた。グループでの活動と並行して、ソロでの音楽制作や多数のセッションにも積極的に参加し、表現の幅を広げた。
五つの赤い風船は1972年に解散するが、近年になって再びグループとしての活動を再開している。
五つの赤い風船には、西岡たかしを中心に、
中川イサト、藤原秀子、有山淳司、長野隆、
東祥高、
金森幸介、
永井洋、
青木まり子、竹田裕美子といった多様な才能を持つミュージシャンたちが歴代メンバーとして名を連ねてきた。
グループ解散後は、ソロ活動を本格化させると同時に、作曲家や音楽プロデューサーとしても活躍の場を広げた。他のアーティストへの楽曲提供やプロデュースを通じて、後進の育成や異なったジャンルとの交流も深めた。
2012年7月には、実に7年ぶりとなるソロアルバム「
おくのほそ道 抜粋」を発表し、健在ぶりを示した。同時期には、ミュージシャンの
なぎら健壱が、
五つの赤い風船とその時代を掘り下げた書籍「
五つの赤い風船とフォークの時代」を刊行しており、彼の音楽的影響力や歴史的意義が再認識される機会となった。
彼のライブパフォーマンスにおける大きな特徴の一つは、その軽妙な語り口によるMCである。曲と曲の間をつなぐだけでなく、時には演奏中であっても話を続けるという、独自のスタイルを確立しており、聴衆に強い印象と親近感を与えている。
ディスコグラフィ
西岡たかし名義での作品は多岐にわたる。
シングル(プロモ盤)
アルバム
オリジナルアルバム、ライブアルバム、ベストアルバムなどが発表されている。
セッション
数多くのアーティストとのセッションにも参加している。
プロデュース作品
- - シモンズ「恋人もいないのに」
- - 武部行正『ゆうすげびとのうた』
(※
五つの赤い風船時代の楽曲については、別途「
五つの赤い風船」の項目を参照。)
その他の活動
音楽活動以外にも、メディアへの出演や執筆活動も行っている。
出演番組(ラジオ)
著書
- - 「満員の木―遠ざかる明日へ・わが戦慄の叫び」
- - 「YAH!―DIALOGUE 2239」(CD-BOOK)
関連情報
公式ホームページ
西岡たかしは、
五つの赤い風船の活動を通じて日本のフォークソングシーンに革新をもたらし、ソロ活動やプロデュースワークを通じてその影響力を保ち続けている、日本の音楽史において重要な位置を占めるアーティストである。