西横浜駅

西横浜駅

概要

神奈川県横浜市西区西平沼町に位置する、相模鉄道相鉄本線の駅が西横浜駅（駅番号：SO03）です。その歴史は1929年（昭和4年）2月14日に始まります。当時は現在の星川駅にあたる北程ケ谷駅から延伸する形で開業しました。

開業当初から、国鉄（現在のJR）保土ケ谷駅との間には連絡線が設けられており、この線路を通じて貨物列車の運行が行われていました。この連絡線は1948年（昭和23年）9月13日に正式に営業免許が与えられ、開通当初の営業キロは0.8 kmでした。貨物輸送は主に相模川で採集された砂利を運ぶために利用されていましたが、砂利資源の枯渇に伴い1964年（昭和39年）にはその役目を終えました。また、在日米軍厚木基地への航空燃料や、小野田セメント生コン工場への原料セメント輸送などにも使用されました。

しかし、国鉄の貨物輸送ルートが東海道貨物線の鶴見駅 - 横浜羽沢駅 - 戸塚駅（通称：羽沢線）経由に変更され、国鉄保土ケ谷駅での貨物取り扱いが廃止されたため、この貨物線は1979年（昭和54年）10月1日付で廃止されました。廃止時点での営業キロは1.0 kmとなっており、改キロが行われた時期の詳細は不明です。貨物線廃止後、残っていた米軍燃料輸送やセメント輸送、さらには鉄道車両の搬出入（甲種輸送）は、茅ケ崎駅から相模線厚木駅構内の連絡線を通り、相鉄厚木線厚木駅構内の厚木操車場へ至る新たな経路に変更されました。

2002年からは星川駅と天王町駅の間で行われた連続立体交差事業の一環として、西横浜駅自体も改良工事が施されました。2005年（平成17年）6月26日には、新たに建設された駅舎の供用が開始されました。この改良に伴い、星川駅付近にあった留置線や鉄道業務関連施設の一部が当駅付近に移転してきています。

歴史

1929年（昭和4年）2月14日：営業開始。
1948年（昭和23年）7月22日：当駅と保土ヶ谷駅間の貨物営業が正式に認可される。
1964年（昭和39年）12月1日：橋上駅舎が完成し、翌日より使用を開始。
1979年（昭和54年）10月1日：国鉄の新貨物線開業に合わせて、当駅と保土ヶ谷駅を結ぶ貨物線を廃止。
1993年（平成5年）2月14日：駅付近で不発弾処理を実施。
2005年（平成17年）6月26日：新しい駅舎の使用を開始。
2023年（令和5年）11月12日：ホームドアの使用を開始。

駅名の由来

駅が横浜駅の西側に位置することに由来しています。

駅構造

西横浜駅は、島式ホーム1面2線を備える地上駅であり、線路の上空に建設された橋上駅舎を有しています。

現在の駅舎は2005年6月26日から使用されているもので、鉄骨造り2階建て、延べ床面積は596平方メートルです。外壁や階段を覆う部分にガラススクリーンを多く採用することで、明るく開放的な空間が実現されています。駅コンコースとホームを結ぶエスカレーターとエレベーターがそれぞれ1基ずつ設置されており、オストメイト対応の多機能トイレも完備されています。また、駅舎を跨ぐ跨線橋の両端には、横浜市の費用負担によりエレベーターが1基ずつ追加で設置されています。駅舎は、相鉄本線と構内南側で並行するJR東海道本線を跨ぐ位置にある架道橋に直接繋がっています。

駅の北側には電留線が設けられています。これは、星川駅周辺で行われた連続立体交差事業により、同駅にあった電留線を一時的に全て移設したことに始まります。2006年5月のダイヤ改正から本格的な使用が始まりました。その後、星川駅の高架化が完了し、2022年3月のダイヤ改正で星川駅の電留線が復活しましたが、東急電鉄への直通運転開始に伴う相鉄車両数の増加などから、当駅の電留線も引き続き利用されています。2024年3月のダイヤ改正では、東急目黒線所属の8両編成による、当駅発着の回送列車がこの電留線を利用する運用も設定されています。

のりば

※特急、通勤急行（平日上りのみ）、快速は当駅を通過します。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は14,409人でした。これは相鉄線全27駅の中で第20位にあたります。近年の利用状況は下記の通り推移しています。

駅周辺

駅舎は帷子川の右岸（南岸）に広がる低地に位置しています。駅の西側、やや上流側では帷子川の支流である今井川が合流しています。このような地理的条件から、駅周辺は過去に何度か洪水による浸水被害に見舞われています。特に1966年、1974年、1982年の台風では大きな被害が発生しました。横浜市が公開しているハザードマップでは、現在でも河川の氾濫などが発生した場合、駅周辺で最大3メートルの浸水が予測されており、注意が必要です。

バス路線

駅の最寄りのバス停留所は、駅南側を通る国道1号線上および水道道上にある「水道道」（すいどうみち）です。横浜市交通局、神奈川中央交通、相鉄バスにより、以下に示す方面への路線バスが運行されています。

水道道（国道1号高島町方向）
水道道（国道1号保土ヶ谷橋方向）
水道道（水道道・藤棚方向）
水道道（水道道・浜松町方向）

その他

当駅から隣の天王町駅にかけてのカーブを抜けると、JR東海道本線・横須賀線と並行する区間となります。前述の通り、横須賀線がかつて東海道貨物線として機能していた時期には、カーブ付近の保土ケ谷寄りで貨物線が同線に合流しており、新造車両などの甲種輸送はここを経由していました。貨物線が撤去された後は、相模線厚木駅を経由するルートに変更されています。

駅の西側、保線区に隣接する場所には、かしわ台車掌区西横浜分室や相鉄労働組合本部が置かれています。

隣の駅

相模鉄道
相鉄本線

■特急・■通勤急行（平日上りのみ運転）・■快速：通過
* ■各駅停車：平沼橋駅 (SO02) - 西横浜駅 (SO03) - 天王町駅 (SO04)

なお、西横浜駅と平沼橋駅の間には、1957年まで古河電線駅という駅が存在していました。

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