西永秀一

西永秀一：プロレス界を支える名レフェリー

西永秀一（にしなが しゅういち）は、1967年12月10日生まれの日本のプロレスレフェリーです。かつては人気プロレスラー小橋建太のマネージャーを務めていました。彼の弟である西永貴文は、劇団「猫☆魂」を主宰しています。

レフェリーとしての経歴

1990年8月20日、全日本プロレスの埼玉県蓮田市大会、百田光雄対リチャード・スリンガー戦でレフェリーとしてデビューしました。西永のレフェリングは、軽快なフットワークと正確さが特徴で、3カウントのタイミングも安定しており、選手からの信頼は非常に厚いです。

しかし、彼にも特徴的な点があります。例えば、小橋建太が得意とするコーナーポスト付近でのマシンガンチョップに対し、ロープブレイクがあっても5カウントを数えないことがあり、解説者の高山善廣から「ジャッジが不公平だ」と指摘されたこともありました。また、場外に出た選手に対する20カウントも、他のレフェリーに比べて数え始めるのが遅く、後楽園ホールでは場外戦が恒例化してしまうという一面も持っています。

試合中のアクシデント

試合中には、選手によって場外に投げられたり、突き飛ばされたりすることがあります。2006年3月5日の日本武道館大会では、力皇猛に突き飛ばされ、小川良成に蹴られ、鈴木みのるに叩かれ、秋山準に場外に投げられるという連続攻撃を受け、翌日には首と腰を痛めてしまいました。また、2013年3月10日の横浜文化体育館でのGHCヘビー級選手権試合では、マイバッハ谷口が持ち込んだ凶器を制止しようとした際、逆に椅子で殴打され、失神してしまうというアクシデントにも見舞われました。

統括部長としての活躍と海外での活動

2013年3月からは、プロレスリング・ノアの統括部長にも就任しました。2015年5月24日には、メキシコシティで開催されたAAAルチャリブレ・ワールドカップに日本代表レフェリーとして出場し、2試合を裁きました。これは、メキシコでAAA主催大会を裁いた初の日本人レフェリーという快挙でした。さらに、2016年にも同ワールドカップに日本代表として参加し、選手入場式では日本チームの旗手を務め、決勝戦のレフェリングも担当しました。

現在の活動

ノア移籍後は、GHCヘビー級選手権試合のメインレフェリーを数多く務めましたが、2017年頃からは中盤の試合を担当することが増えています。GHCヘビー級選手権試合の最後の担当は、2020年3月29日の無観客試合、潮崎豪対藤田和之戦でした。しかし、2023年1月1日には、約3年ぶりに同選手権試合を裁きました。2018年1月からはヴィーナス・トウキョウとマネジメント契約を結び、ノア興行だけでなく、ヴィーナス主催のOSW興行や全日本プロレスなど、他の団体にも参加し、精力的に活動しています。

西永秀一は、その正確なレフェリング技術と、試合を盛り上げる存在感で、プロレス界には欠かせない人物と言えるでしょう。

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