西湘貨物駅

西湘貨物駅の概要

西湘貨物駅（せいしょうかもつえき）は、神奈川県小田原市の前川に所在する日本貨物鉄道（JR貨物）が運営する貨物駅です。この駅は、東海道本線の複々線区間に位置し、国府津駅と鴨宮駅の間に設置されています。現在、駅としての機能はほとんど失われ、かつての貨物列車やトラック便の発着は行われていません。しかし、今なお東海道貨物線を走る貨物列車の待避信号場及びコンテナ留置場としての用途は残っています。

駅の歴史

西湘貨物駅の歴史は1970年5月20日に始まります。この日、国府津駅と鴨宮駅から貨物取扱業務が移管され、神奈川県足柄下郡橘町大字前川に新たに開業しました。その後、1974年10月1日に荷物の取扱が開始されましたが、1978年10月2日にはその取扱を廃止しています。しかし、1979年10月1日には東海道本線の増設線である東海道貨物線が開通し、停車駅として機能し始めました。1984年には再びコンテナ貨物の取扱が廃止されましたが、1988年にはコンテナ貨物の取扱が再開されるなど、変化の多い歴史を持っています。

1999年4月1日には貨物列車の発着が廃止され、自動車代行駅としての役割を果たすことになりました。トラック便の運行も始まりましたが、2002年11月1日にはトラック便も廃止され、相模貨物駅での直接集配に切り替えられました。

駅構造

かつて地上駅であった西湘貨物駅には二階建ての駅舎がありました。1999年まで貨物列車が発着していた時期には、1面のコンテナホームと1面の上屋付貨物ホーム、および3本の荷役線を有していました。貨物列車の発着が廃止された後、コンテナホームの一部だけが残され、その他の施設は撤去されました。現在、その跡地はコロナワールドとして利用されています。

加えて、開業当初は国府津側にスイッチバックをする形でアンダーパスが設置され、久保田鉄工小田原工場や財務省印刷局小田原工場、ゼネラル石油の油槽所への側線は当駅扱いとなっていましたが、これらの輸送は1994年頃までに終了しました。

利用状況

過去の年間発着トン数は一時的に活況を呈していましたが、近年は事実上の貨物駅としての機能を失い、運用が減少しています。駅の周辺には、小田原コロナワールド、小田原シティーモール、ケイミュー小田原工場、国立印刷局小田原工場などがあり、地域の重要な施設として知られています。また、歩行者や車両は西湘バイパスの国府津ICを利用することができます。今後の動向にも注目が集まります。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）の東海道貨物線では、隣接する駅として国府津駅と鴨宮駅があります。旅客列車は全て通過するため、貨物駅としての役割の重要性は薄れていますが、その歴史と地域の交通網には今も影響を及ぼしています。

脚注

このように、西湘貨物駅は多くの変遷を経てきた駅であり、今後もその歴史的な背景が地域に影響を与えることが期待されています。

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