見江島

見江島とは

見江島は、紀伊半島の南東岸、熊野灘に突き出した鵜倉半島の先端近くに位置する島です。この島は三重県度会郡南伊勢町に属し、美しい自然景観が広がる伊勢志摩国立公園の一部となっています。

地形と地質

見江島は、北緯34度14分45秒、東経136度33分3秒付近に位置しています。この地域は、地殻変動によって沈降したリアス式海岸が特徴的で、複雑に入り組んだ海岸線や潮吹き穴が見られます。島の周囲には小さな岩礁が点在し、島内は平坦ではなく、起伏に富んでいます。

地質的には、中生代の的矢層に属しており、頁岩や砂岩が堆積した地層で構成されています。的矢層は、志摩半島南部から尾鷲湾付近までの熊野灘沿岸に広く分布しています。

観光

見江島はかつて南[[島町]]に属していましたが、現在は南伊勢町の一部です。1997年の時点では無人島でした。付近の海岸線はリアス式海岸であり、南[[島町]]だけでも総延長121kmを超える長い海岸線を有していました。鵜倉半島周辺は、南[[島町]]内だけでなく、伊勢志摩国立公園内でも特に美しい景勝地として知られています。

鵜倉半島は、海に迫るように標高の高い場所があり、最も高い地点は191mです。半島の山上は「鵜倉園地」として整備され、4つの展望台が設けられています。そのうちの一つは、見江島の方向を眺めることができます。

生物相

島の山地には、温暖な気候を好む植物が豊かに生い茂っています。また、島内の洞窟にはイワツバメが生息しています。イワツバメは通常、本州中部以北では夏鳥として知られていますが、見江島では越冬する個体も確認されており、珍しい生態を見せています。このイワツバメの生息地は、1963年9月12日に「見江島いわつばめ棲息地」として三重県指定天然記念物となりました。

しかし、20世紀末頃から、島に生息するイワツバメの数は減少傾向にあります。指定当時は、100羽程度が越冬していたとされています。

人工物

見江島には、航海の安全を支える「見江島燈台」が設置されています。

まとめ

見江島は、その美しい自然景観と貴重な生物相から、多くの人々に愛されています。リアス式海岸の地形やイワツバメの越冬地としての価値、そして灯台の存在は、この島の魅力をさらに引き立てています。



出典

『見江島』 - コトバンク

外部リンク

『見江島』 - コトバンク

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