親衛隊曹長

親衛隊曹長について

親衛隊曹長（しんえいたいそうちょう）は、ナチス・ドイツの親衛隊（SS）における階級で、SS-Oberscharführerという名称でも知られています。この階級は「親衛隊上級分隊指揮官」と訳されることもあり、階級の位置は親衛隊軍曹（SS-Scharführer）の上、さらに親衛隊上級曹長（SS-Hauptscharführer）の下にあたります。1934年以前は、SS-Truppführer（親衛隊小隊指揮官）がこの役職に相当していました。

親衛隊曹長は親衛隊に特有の階級名称ではなく、ナチス党全体の組織内で広く使用されていました。たとえば、突撃隊（SA）や国家社会主義自動車隊（NSKK）などの他のナチス関連組織でも同様の階級が存在し、SAの曹長はSA-Oberscharführer、NSKKの曹長はNSKK-Oberscharführerと呼ばれました。

著名な親衛隊曹長

親衛隊曹長には、歴史に名を刻んだ著名な人物が数多く存在します。以下にその一部を紹介します。

• - スヴェン＝エリク・オルソン：スウェーデン出身の義勇兵で、黄金ドイツ十字章を受章しました。
• - ヨハンネス・クライン：ラインハルト・ハイドリヒの運転手であり、ハイドリヒ暗殺の現場に居合わせた人物です。
• - カール・ヨーゼフ・ジルバーバウアー：アンネ・フランク一家を拘束したSS隊員として知られています。
• - フリッツ・ジルマン：ベウジェツ強制収容所の看守として活動していました。
• - ウェルナー・デュボイス：同じくベウジェツ強制収容所の看守でした。
• - ヘルマン・エーリヒ・バウアー：ソビボルの看守として知られ、映画『脱走戦線 ソビボーからの脱出』にも登場します。
• - ハインリヒ・ハラー：オーストリア人の登山家で、幼少期のダライ・ラマ14世と親交があり、映画『セブン・イヤーズ・チベット』の主人公としても知られています。
• - エルンスト・バルクマン：武装親衛隊の戦車兵でした。
• - デルク＝エルスコ・ブラインス：オランダ人義勇兵で、騎士鉄十字章を受章しました。
• - カール・フレンツェル：ソビボルでワグナーに次ぐ残虐な看守とされ、同じく映画に登場します。
• - ルドルフ・ベックマン：ソビボルの看守で、囚人脱走の際にその場で命を落としました。
• - ハインツ・クルト・ボーレンダー：ソビボルの看守で、戦後にその現場でのガス室処理の事実を認めました。
• - ローフス・ミシュ：ヒトラーの地下壕に最後まで残った人物として知られ、映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』に登場します。
• - グスタフ・ワグナー：ソビボル強制収容所で最も残虐な看守といわれ、映画に度々登場するキャラクターです。

関連項目

親衛隊曹長に関連するテーマとしては、親衛隊そのものや親衛隊階級についてさらに知識を深めることができます。これらの情報は歴史を学ぶ上で重要な要素となるでしょう。

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