角田紘一

角田紘一：日本のアニメーション史に輝く巨匠

角田紘一（つのだ こういち、1939年2月5日 - 2014年1月14日）は、日本のアニメーション業界において重要な役割を果たしたアニメーターです。北海道釧路市に生まれ、武蔵野美術大学油絵科卒業後、1963年に東映動画に入社しました。

東映動画時代と代表作

東映動画時代には、数々の名作アニメーションの制作に携わりました。代表作として、『デビルマン』、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』、『サイボーグ009 超銀河伝説』、『宇宙戦艦ヤマト 完結編』など、誰もが知る作品が挙げられます。これらの作品において、角田氏は原画、作画監督、キャラクターデザインなど、幅広い役割を担い、その卓越した技術と表現力でアニメーション業界に貢献しました。他にも『魔法使いチャッピー』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『ミラクル少女リミットちゃん』、『PEACE MAKER 鐵』などのテレビアニメや、『太陽の王子ホルスの大冒険』、『海底3万マイル』、『アリババと40匹の盗賊』などの劇場アニメ作品にも参加し、日本のアニメーション黄金時代を支えました。特に『マジンガーZ』シリーズでは作画監督として重要な役割を果たし、力強いメカニック描写やキャラクター表現に大きく貢献しました。

教育者としての活動

アニメーターとしての活動と並行して、角田氏は後進の育成にも情熱を注ぎました。ノースカロライナアミューズメント名誉会員、講師としてアメリカ、フィリピン、インドネシア、ドミニカ共和国、ジャマイカ、ベネズエラ、フランス、インド、韓国など世界各国を巡り、大学やテレビ局で講演や実技指導を行いました。国内においても、東映アニメーション研究所主任講師、成安造形大学教授、創造学園大学講師を歴任し、多くの若手アニメーターを育成しました。細田守や山下高明といった著名なアニメーターも角田氏の教え子であり、彼の指導が日本のアニメーション界に与えた影響は計り知れません。

多岐にわたる活躍

角田氏の作品への参加は実に多様で、作画、作画監督、キャラクターデザイン、メカニックデザイン、美術設定など、アニメーション制作の様々な分野でその才能を発揮しました。劇場アニメ『サイボーグ009 超銀河伝説』では総設定、メカニック作画監督、メカニックデザインを担当し、作品の世界観を決定づける重要な役割を担いました。また、『やさしい人物画の描き方』を著すなど、アニメーション制作の技術指導にも携わっています。2007年にはWebアニメ『アニメーター列伝 Light House』で原作と作画を担当するなど、晩年まで精力的に活動を続けました。

逝去

2014年1月14日、癌のため74歳で埼玉県にて逝去されました。日本のアニメーション界に多大な貢献をした角田氏の死は、多くの関係者にとって大きな損失となりましたが、彼の残した作品と教えは、これからも日本のアニメーション界に輝き続けるでしょう。彼の功績は、日本のアニメーション史に永遠に刻まれることでしょう。

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