角館バイパス

角館バイパスは、秋田県仙北市田沢湖小松から角館町西長野に至る国道46号のバイパス道路であり、地域高規格道路「盛岡秋田道路」の一部を構成しています。全線が自動車専用道路に指定されている点が特徴です。

背景

旧道沿線には、「みちのくの小京都」と称される観光地・角館が位置しています。角館さくら祭りをはじめとする観光シーズン中の交通集中、最大6%の勾配や最小半径100mの急カーブが連続する道路環境、そして冬期の積雪などが、生活道路としての機能を阻害していました。

概要

これらの課題を解決するため、国土交通省は1997年4月に角館バイパス事業に着手。2001年2月に本格的な事業が始まり、2007年8月4日に起点側の2.6km区間が供用開始されました。その後、順次建設が進められ、2013年3月17日に全線が暫定2車線で開通しました。

路線データ

路線の主要なデータは以下の通りです。

起点：秋田県仙北市田沢湖小松字羽根ヶ台 / 仙北市田沢湖小松字二枚橋126番1地先
終点：秋田県仙北市角館町西長野字月見堂74番1地先
路線延長：6.1km
道路規格：第3種第1級
設計速度：80km/h
車線数：暫定2車線（完成4車線）

特筆すべき点として、角館バイパスは道路規格が第3種第1級でありながら、自動車専用道路に指定されている全国的にも珍しい路線です。同様の例としては、茨城県の常陸那珂有料道路や山梨県の甲府山梨道路などが挙げられます。

歴史

2007年8月4日：第1工区（仙北市田沢湖羽根ヶ台～角館町小勝田、2.6km）が暫定2車線で供用開始。
2010年7月31日：第2-1工区（仙北市角館町小勝田～角館町雲然、2.0km）が暫定2車線で供用開始。
2013年3月17日：第2-2工区（仙北市角館町雲然～角館町西長野、1.5km）が暫定2車線で供用開始し、全線開通。

地理

角館バイパスは、以下の自治体を通過します。

秋田県
仙北市

接続する道路

国道105号
* 秋田県道250号日三市角館線

その他

角館バイパスの開通により、角館市街地の交通混雑が緩和され、観光客のアクセス向上、緊急車両の通行円滑化など、様々な効果が期待されています。地域住民の生活を支える重要なインフラとしての役割を担っています。

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